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インド・バンガロールを拠点に活動する Bempu Health が手がけているのは、赤ちゃんを低体温症から救うための「Bempu」というブレスレット。

赤ちゃんは体温調節機能が弱く、室内でも気温やちょっとした風など、環境の影響を受けやすいといわれています。そのため低体温症を引き起こしやすく、死の危険さえあるのです。

今年の夏までに、インドで1000人以上の赤ちゃんを救ったという Bempu。どのようなブレスレットなのでしょうか。

【光と音で知らせてくれます】

Bempu は、赤ちゃんの体温変化を監視し、低体温にいち早く気付ける警報機のようなもの。赤ちゃんの手首に装着すると、適切な体温では青い光が30秒おきに点滅、体温が下がってしまった場合は、オレンジの光が激しく点滅、警報音が鳴るようになっているそうです。

低体重児や未熟児の腕にもしっかりフィットするように設計されており、もちろん刺激に敏感な赤ちゃんですので、安全な素材でつくられているとのこと。
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【ひとりでも多くの命が救われるように】

なぜ Bempu を作ったのか。

看護体制がしっかりしていれば、今までの検温方法あっても、定期的に行えば異常を早期に発見、対応できます。しかし地域によっては、看護師が足りず、親の知識も十分でなく、検温が不十分になりがちだと指摘しています。その状態を打破するために必要だったのは、簡単に赤ちゃんの体温を監視し、異常に早く気付ける何か、それが Bempu だったということです。

価格は、日本円でおよそ3000円。新生児から3カ月の赤ちゃんに使えるように設計されていて、4週間は電池を交換しなくても機能するそう。これは、生後1カ月までの新生児が特に高リスクで、しっかりとした監視が必要なため、少なくとも4週間は使えるようにという思いから実現させたようです。

【活動が広がっていくことを願います】

Bempu は、Bempu Health が手がけて世に出た最初の製品。世界最大の慈善基金団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」をはじめ、多くの団体から出資や支援を受けながら、貧しい国に暮らす子供たちの健康問題を解決する活動を続けていくということです。

1人でも多くの子供を救うための活動が、今後も広がっていくことを願っています。

参照元:Bempu
執筆=田端あんじ (c)Pouch

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