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2016年11月9日、接戦と大波乱の末に幕を閉じたアメリカ大統領選挙。共和党、ドナルド・トランプ氏の大逆転勝利という結果になったのはみなさんご存知のとおりです。米国第一主義を掲げた極端な発言や政策などから、選挙前から世界経済の混乱が予想されていました。日本でも日経平均株価が大きく乱高下するなど、すでに影響が及んでいるようです。

2008年の大統領選でバラク・オバマ氏が当選したときの7割近い支持率とは対照的に、今回の選挙は僅差での決着となりました。二人の明暗を分けたのはどこか……こういう僅差の戦いで最後に味方するのは「運」とも言えるでしょう。というわけでトランプ氏とヒラリー氏、2人の運勢を比較してみました。

【トランプ氏は12年に1度の幸運期】

実はホロスコープを見てみると、気になる星の配置がいくつかありました。

まず、トランプ氏は、幸運の星と呼ばれる木星が好位置にありました。特に、2016年はジュピターリターンと呼ばれる、出生の木星に対して運行の木星が重なる12年に1度の幸運期。長期にわたって成し遂げる重要な人生計画や、方向転換を行うのに絶好のタイミングでした。星の恵みを受けやすい状態にあったといえるでしょう。

一方で、ヒラリー氏は戦いの星である火星、受難の星とも言われる土星、破壊と再生の星である冥王星と3つの星に対して、言葉やコミュニケーションを司る水星が凶角にありました。選挙戦直前のメール問題報道などが響いたと言われていますが、こうした星の影響もなきにしもあらず……なのかもしれません。

【トランプ氏のホロスコープ】

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次期大統領に決定したトランプ氏のホロスコープを見ると、双子座と天秤座のそれぞれに2つずつ星が入っているのが第1の特徴。双子座は好奇心の星座であり、天秤座はトレンドを読む力のある星座です。その時々によってさまざまなビジネス領域に手を出していった実業家の印象が強いです。

一方で、蟹座にも3つの星が入っているのも見逃せません。蟹座は身内に優しい一方で、よそ者に対しては厳しいといった側面があります。人の感情に訴えつつ、移民の排除や米国第一主義の政策を掲げるのは、こういったところからも来ているのかもしれません。

【民衆の心に訴え、情熱を煽るが……】

占星術では、星座は火地風水という4つの要素に分けられます。火は情熱や闘争、地は安定、風は知性や好奇心、水は感情……といった領域を司り、これらのバランスが重要になります。

・トランプ氏のホロスコープは

火……3つ(火星・土星・冥王星)
地……なし
風……4つ(太陽・木星・天王星・海王星)
水……3つ(水星・金星・土星)

地の星座がひとつもないのです。「地盤を固める」、「地に足をつける」といった言葉もあるように、地の要素は長期的な計画を立てたり、現実的に問題を解決するためには欠かせません。

これはつまり、時流を読む風の力と、火の実行力、大衆心理をつかむ水の力はあっても、長期的なプランを掲げて問題を解決する力には欠ける……といったことになります。「メキシコとの間に壁を作る」といった突飛な発言が問題視されていますが、これは現実的ではありません。任期を終えてみれば、何も達成していなかったという可能性はあるでしょう。

トランプ氏が大統領として国をしっかりと動かしていくには、こうした「地の要素」を持つ優秀なブレーンが必要かと思われます。

参考=MyAstroChart
執筆=アリエス・マタ・ハリ (c)Pouch