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2017年、新しい年が始まりました。映画界は今年も元気ですよ~! 人気シリーズ、巨匠の作品、アニメなど、多彩な映画が続々公開されます。

そこで8月公開までの新作映画の中から、映画ライター斎藤香が期待している10作品を、ドドドドっとピックアップしました。さて……行きますよ〜っ。

『沈黙 -サイレンス-』(2017年1月21日公開)

マーティン・スコセッシ監督が映画化を熱望していたという遠藤周作の小説「沈黙」。ついに今年1月から上映されます。キリシタンが弾圧されていた時代に日本にやってきたアメリカ人宣教師の目を通して描かれる世界とは……。

リーアム・ニーソン、アンドリュー・ガーフィールドとともに、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、小松菜奈も出演。特にイッセーさんの演技は全米の批評家に絶賛されているそうですよ! 私のこちらの批評もご覧ください

『ドクター・ストレンジ』(2017年1月27日公開)

マーベルコミックの人気キャラが登場。天才外科医が交通事故で神の手を負傷。再起不能かと思いきや、なんと魔術で復活するという奇想天外なストーリー。

天才的な技術を持つ、俺様キャラのドクター・ストレンジを演じるのはベネディクト・カンバーバッチ。そのほかティルダ・スウィントンやマッツ・ミケルセン、レイチェル・マクアダムスなどの演技派がアメコミの世界で大活躍しています。

『ラ・ラ・ランド』(2017年2月24日公開)

『セッション』で映画界の度肝を抜いたデイミアン・チャゼル監督の最新作。また1月8日に行われたゴールデングローブ賞の授賞式では、ミュージカル・コメディ部門の作品賞や主演女優賞など、史上最多の7部門を受賞し、注目度が高まっています。

エマ・ストーンとライアン・ゴズリング主演のラブ・ミュージカルは、ファッションと色鮮やかな映像、演出のすべてがハイクオリティで、オシャレ&感動的!

売れない女優と売れないミュージシャンの情熱的な恋の行方に号泣ですよ。ロサンゼルスの街の美しさも絶品です。

『彼らが本気で編むときは、』(2017年2月25日公開)

トランスジェンダーのリンコ(生田斗真)と恋人(桐谷健太)と、母に育児放棄された少女トモ(柿原りんか)の同居生活を描く、『かもめ食堂』の荻上直子監督作。

(C)2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会

(C)2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会

『土竜の唄』シリーズの潜入捜査官役の騒々しさとはうってかわって、おっとり女性らしいトランスジェンダーのリンコを演じた生田斗真に注目。最高のパフォーマンスでリンコという役を生きています。

『お嬢さん』(2017年3月公開)

イギリスのミステリー作家サラ・ウォーターズの小説「荊の城」が原案。舞台を日本統治下の韓国に置きかえ、金持ち日本人の屋敷で詐欺師、娘、メイドのだましだまされのサスペンスドラマが繰り広げられます。

エロさと美しさのせめぎあいの演出と映像に目を奪われ、女優陣の凄味に圧倒されてしまいますよ。

監督は『オールド・ボーイ』のパク・チャヌク。全米の映画賞レースで外国映画賞、美術賞を次々受賞! 2017年の韓国映画で一番の話題作です。

『モアナと伝説の海』(2017年3月10日公開)

ディズニーアニメの最新作は、海を舞台にしたファンタジー。世界を生んだ命の女神テ・フィティの心が盗まれてしまい、闇に包まれた世界を救うため、南の島から海へと冒険の旅に出る少女モアナの物語。

モアナが目標に立ち向かい、成長していく姿がいいんですよ~。相棒となる伝説の英雄マウイの豪快キャラも勢いがあってマル! 躍動感あふれる映像と海の美しさも爽やかで、全米大ヒットもうなずける傑作アニメです!

『3月のライオン』(前編 2017年3月18日 / 後編 4月22日公開)

羽海野チカの同名漫画の実写化。両親と妹を事故で失った主人公の零が、棋士として弟子入りし、成長していく姿を描いた神木隆之介主演作です。

繊細な主人公が様々な人との交流を通して、傷ついたり、癒されたり、愛したりする姿に心が動かされそう!

監督は『るろうに剣心』の大友啓史。零の生き様を前後編通して、しっかり見せてくれるでしょう。

『美女と野獣』(2017年4月21日公開)

ディズニーの人気アニメ作品でもある『美女と野獣』が、エマ・ワトソン主演で実写化されます。

この原作の実写映画化はこの作品が初ではありませんが、本作はディズニーのアニメに忠実な作りのようで、ベルのドレスなど、ヴィジュアルが限りなくディズニーアニメ版にそっくり。

2015年の映画『シンデレラ』が傑作だっただけに『美女と野獣』も期待が高まりますね!

『メッセージ』(2017年5月)

アメリカの作家テッド・チャンの短編SF小説「あなたの人生の物語」の映画化で、謎の知的生命体とコンタクトを取ろうとする言語学者(エイミー・アダムス)の物語。

この映画の象徴ともいうべき宇宙船のヴィジュアルが限りなくお菓子の「ばかうけ」に似すぎていると、Pouch でも記事にしていました

SF映画の名作『未知との遭遇』的? 全米の批評も上々で傑作のニオイがします。

『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(2017年7月)

人気シリーズの新作で、再びジャック・スパロウが大暴れ。宿敵が海賊らを皆殺しにしようとしていると知り、海を支配できる「ポセイドンの矛」を手に入れるため、ジャックらが大冒険へ……という海洋アクションサスペンス。

ジョニー・デップ、オーランド・ブルームも出演するし、宿敵サラザールを演じるのは『007 スカイフォール』で超悪役を怪演したハビエル・バルデム! かなり強敵になりそうな気配濃厚です。

以上、2017年夏までに公開される話題作のピックアップです。

ほかにも面白い映画はたくさん待機中なので、それらも今後、最新映画レビューや本音レビューで紹介していきます。

今年も映画界は1年中、お祭り状態ですよ~。今回紹介した作品も、映画鑑賞スケジュールに入れておいてくださいね!

執筆=斎藤 香 / 画像=Pouch (c)Pouch