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有給休暇は労働者の権利……とはいうけれど、実際には申請しにくかったり認められづらかったりすることもよくあります。

私も若かりし頃、意気揚々と10日間の有休を取ったら、周囲にびっくりされたことがありました。そういえば、楽しそうに有休の申請をする人って、あまり見ない気がしますよね。

旅行サイト「エクスペディア・ジャパン」が行った、2016年度版の有給休暇の国際比較調査。これによると、日本の有給消化率はなんと……世界28カ国中最下位だそうです。

過去2年間は韓国に次いで下から2位、しかし2016年度は最下位に返り咲き(?)いう結果に。これはショッキング……!

【世界の有休消化率、日本は最下位】

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勤務年数によって有給休暇の日数が変わる、という制度の企業が多い日本。調査では日本の有給支給日数を20日としていて……日本人の有休消化率は、なんと50%という結果に! 20日間もあるのにたった10日間しか有休を取っていない。しかも、消化せず残った有休はどんどん消えていってる!

有休消化率100%のブラジル、フランス、スペイン、オーストリア、香港の人々にとって、日本ビジネスパーソンの現状は驚きでしかないでしょう。

【でも休み不足を感じない日本人】

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有休消化率最下位なら、きっと休み不足を感じている人も多いはず。ところが「休みが足りない」と思っている人は34%で、これまた最下位。休みがいちばん少ないのに、不満もいちばん少ないなんて……! 

【有給休暇に罪悪感を感じる人の割合】

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休みを取ることに罪悪感を感じる人の割合は59%で、韓国の69%に続く多さという結果に。休みを取らない理由の原因は「職場環境」と答えた人が多かったそうです。

周囲が忙しいのに、自分だけ休むのは気がひける……ってことで、罪悪感を感じてしまうんですね。

【有休消化率100%のフランス人に話を聞いてみた!】

さて、有休消化率ナンバーワンのフランス人は、有給休暇をどのように捉えているのでしょうか? 100%の消化率ってことは、相当休みやすい職場環境なのかしら?

友人A:「フランスは有給休暇が5週間あるのですが、年間の仕事やプロジェクトのスケジュールを組むときにはチームメンバーのバカンスをまず考慮してから、仕事の期間を設定してますね」(40代・会社員)

友人B:「有給休暇は5週間だけど、残業した場合は8週間分ぐらい有給休暇を取る人もいるよね。あ、ぼくのことです」(30代・会社員)

ということで、フランスでは休みありきで仕事を行うことが判明しました。どおりで休みが取りやすいわけだ! 日本の会社でも「休みあっての仕事」「ワークハード・プレイハード(よく働き、よく遊べ)」という考え方が浸透してくれないかなぁ……。

まあそこまでラディカルな変化でないにしても、「有給休暇をとるときに理由をいっさい説明しなくてもいい」ということだけは、ちゃんと実現してほしいと思ったしだいです。

参照元:エクスペディア・ジャパンプレスリリース
参考リンク:厚生労働省 有給休暇ハンドブック(PDF)
執筆=sweetsholic (c)Pouch