アメリカ・ペンシルアニア州の都市フィラデルフィアには、女性のための自動車整備工場「ガールズ・オート・クリニック(Girls Auto Clinic / 以下、GAC)」があります。

女性たちの多くは、車の修理おろか、空気清浄フィルターの交換方法すらよくわかっていない。実は簡単なことなのに、自動車整備のことを知ろうとしない……。

そんな現状をどうにかしたいと「GAC」を立ち上げたのが、自動車整備士で技術者のパトリス・バンクス(Patrice Banks)さんです。

【知識があれば、自動車ともっと仲良くなれる】

自らをメカニックならぬ “シーカニック(she-canic)” と表現するバンクスさんも、元々は自動車整備に関してよくわかっていなかったのだそう。

自分自身の経験を通して、「車に関する知識を得て、女性たちにもっと車に親しんでもらいたい!」と思ったバンクスさんは、それまで勤めていたエンジニアの仕事を退職。自動車整備士になって、女性が利用しやすく、また自動車整備について学ぶことができる「GAC」を作ったんですって。

【女性が利用しやすい空間です】

「GAC」では女性に向けて、自動車修理のフルサービスを行っています。整備士は女性で、作業が終わるまでのあいだは、キレイなラウンジでリラックスしながら待つことができるみたい。また、近くには、「Clutch Beauty Bar」というネイルサロンとヘアサロンの提携店もあるそう。車の整備が終わるまで、美のメンテナンスもできるというわけです。

また、こちらでは毎月、自動車の修理に関する無料のワークショップも開催されていて、受講する生徒たちもたくさんいるよう。海外サイト「CBC Philly」のレポートによればみんな熱心に話に聞き入っており、メモを取る生徒の姿も目立っていたのだそうです。

【入りやすいところが◎】

ワークショップに参加した女性たちは、口々に「こんなに簡単なことだったなんて!」と感想を述べており、バンクスさんの想いは確かに伝わっているよう。

機械を触るのに苦手意識を持つのは、仕方がないことと思います。だけど1度知ってしまえば、実は簡単。「GAC」のように女性が入りやすい場所なら、そのための第1歩を簡単に踏み出せるのかもしれませんね。

参照元:Girls Auto Clinic  公式サイトFacebookInstagramTwitterCBC Phillyclutchbeautybar
執筆=田端あんじ(c)Pouch