もはや1億総グルメともいえる時代の中で、強力な存在感を持つグルメレビューサイト「食べログ」。外食での店選びで、このサイトで高評価であれば、とりあえず間違いないだろう……という安心感があります。

そんな食べログの中でも、数多くの店のレビューを投稿する有名レビュアーがいます。それが、ハンドルネーム「うどんが主食」さんです。

そんな「うどんが主食」さんがプロデュースするカップうどんが、2017年6月5日に東洋水産から発売されたというではないですか。

最近、食べログ以外でも名前を目にする「うどんが主食」さん。そんなグルメな人がどんなうどんを作ったのか、俄然気になります。コンビニで見かけたので、買って食べてみることにしました。

【その名の通りのうどん好き】

「うどんが主食」さんは、食べログでB級グルメから高級店まで、全国津々浦々、約1700近くのお店のレビューを書いています。訪れた店には自家製ステッカーを配っていて、いちレビュアーの枠をこえて、かなり影響力があるのだとか。

レビューするジャンルは、焼肉に洋食、中華……と多岐に渡るのですが、特に目がないのが、うどん。その中でも「讃岐うどん」が好きらしく、このカップうどんも讃岐風にしたとのこと。

【オーソドックスな讃岐うどん】

今回「うどんが主食」さんがプロデュースしたのは「縦型ビッグ うどんが主食 讃岐風うどん」。製造元は「赤いきつね」と「緑のたぬき」でおなじみ東洋水産で、価格は205円(税抜き)。カップヌードルよりひと回り大きいくらいのサイズのカップに入っています。

出汁は、鰹と昆布、煮干しを強くきかせていて、別添の特製つゆもついています。

なんというか、材料だけ見るとうまみのビッグウェーブって感じで、期待が高まりますね。お湯を入れて、5分待ちます。

【閑話休題:うどんが主食事件】

うどんができあがるまで、前職の編プロ時代に起きた「うどんが主食事件」という小話をひとつ。

とある地方の飲食店の取材に行くときの話です。取材前日の夜、取引先の出版社の年配男性(ものすごく心配性)が「明日取材する店をネットで調べたら、海鮮の店なのに “うどんが主食” って書いてあるんですけど大丈夫ですかね……?」と電話をかけてきたのです。どうやら、取材する店をネットで検索し、食べログの「うどんが主食さん」が書いたレビューを見て混乱した様子。

年配男性に「これはレビュアーの名前なので、お店とは関係ないです」と言っても話が通じず、結局30分以上、食べログのシステムなどについて電話で説明する羽目に……。

〆切直前の忙しい時期だったので「なんでこんなややこしい名前にしたんだよ……!」と、うどんが主食さんを恨みました。あのときはムダに大変でした。

【うどんが主食のうどんやいかに】

……と、ちょうど話が終わったところでうどんができあがったので、さっそくいただきましょう。

食べる前に別添のスープをたらり。こういうタイプのインスタント食品ってどことなく特別感ありますよね。

具は小エビの天ぷらと卵、かまぼこ、ネギとかなりシンプル。美味しいものを食べ続けてると、シンプルなところに行き着くってことでしょうか。スープは、カツオのだしがしっかりきいています。うまみがありますが、塩気がけっこう強めです。

そして、讃岐風うどんということもあって、麺はかなりもっちり固め。「赤いきつね」とか「どん兵衛」を5分置かずに4分で食べ始めたらこんな食感になりそうです。

それにしても、この塩気やかつおだし、太くて硬い麺の感じ……うどんではなく、なんか別のものを思い出すような……。

わかった。これは沖縄そばに似てるんだ!

なるほど、B級グルメから銀座の高級店まで、全国のお店を食べ歩いて、行き着くのはこういう味なのですね。

【結論:シンプルな味だった】

世に出回ってるインスタントのうどんって、きつねうどんとか、天ぷらうどんが多いので、シンプルなかけうどんを食べたい人や、沖縄そばが好きな人にはいいのではないでしょうか。

話題の人物がプロデュースということで、あっという間にお店からなくなる可能性もあるので、気になる方はお早めに~。

※2017年6月10日追記※

どうやらカップうどんより先に、食べログのレビューが消されてしまったようです。

 

参照元=東洋水産食べログ
執筆、撮影=御花畑マリコ (c)Pouch