元2ちゃんねる管理人で、現在はニコニコ動画の管理人を務める、ひろゆきこと西村博之氏。2ちゃんねる開設で瞬く間に有名になった彼だが、私生活はあまり語られることはない。

ところが、今年11月に出版されたばかりの著書「オンナは苦手。ひろゆき田母神」(フォレスト出版/1470円税込)の中で恋愛観について語っているのだ。

この本は、ひろゆき氏と田母神俊雄氏(元自衛隊空幕僚長)との対談で、編集側としてはかなり前から温存してきた企画だったそうだ。テーマは自衛隊や政治などの時事問題、そして愛について語られている。

一見小難しい内容に思われるかもしれないが、ひろゆき氏の素朴な疑問に田母神氏がかみ砕いて答えるなど、たとえ時事問題に興味がない人でも楽しめるはずだ。

さて、万能なイメージを持つひろゆき氏だが、彼にも苦手なものがあるらしいことがわかった。

対談の中で「プライベートよりも仕事関係にある女性の方が、論理的な説明ができて接しやすい」と、心の内を打ち明かしたのだ。「彼女にグチグチ言われるのは嫌なので、怒られないように先回りをするようになった」と日頃の努力も語っている。

それに対して、「愛があれば、論理的でなくても説明できちゃうんだ」と大人の貫録を見せる田母神氏。あとになって「愛ってなんだろう」とひろゆき氏とふたりで首を傾げてしまうのには脱力させられるが、なんだか微笑ましいトークシーンである。

妻への清純な恋心はとうの昔に消え失せたという田母神氏は、それでも結婚をした方が良いと強く勧める。

すると、ひろゆき氏の口から興味深い話が飛び出した。

「僕は共働きはよくないと思ってるんです」「女性が稼いでて男がヒモでもどっちでもいいんですけど」。

お互いにフィフティ・フィフティの関係だと譲歩する余地がなく、もめ事の収拾がつかなくなって離婚率を高めるというのだ。

共働きが推進されるこのご時勢。いち早くインターネットに着眼し成功した人物だけに意外な意見にも聞こえるが、だからこそ核心を突いているような気がしないでもない。

こういった恋愛や時事問題のほかにも、ひろゆき氏のプライベート事情や本音がこの本には集約されている。そこに、田母神氏の見解が加わって内容に深みが増し、思いがけず知識や教訓が得られそうな読みごたえだ。

「恋愛とは」「日本とは」……一歩踏み込んだトークのおかげで痒いところに手が届き、読んだあと大変に小気味良い。ぜひ興味を持った人は読んでみると良いだろう。

(記者/ 雨傘ゆつこ)