ムービースターと警察官、ニ足のわらじを履くハリウッドスターがいることをご存知ですか? 最強おやじの異名を取るアクションファンの心をいまだにわしづかみのスティーブン・セガールのことです。

去年12月11日より公開中のスティーブン・セガールの「沈黙の復讐」(そう、あの沈黙シリーズも19作目に突入)をご覧になった方は、彼が現実でもポリスの制服やSWATの制服を着ているなんて! と驚かれるでしょう。実は彼はルイジアナ州のジェファーソン・パリシュという町のシェリフ・オフィス(警察署)で警務行為の権限を与えられ俳優業のかたわらに警察署のチームの一員として20年以上も働いています。

日本ではありえないことですが、アメリカでは日本と違って警察官、消防士など公務員でも他に仕事を持つことは公務に支障をきたさない限り良いことになっています。

さて、セガールがシェリフ・オフィスで勤めることになったきっかけは、ジェファーソン・パリッシュの警官たちに護身術を教えたことがきっかけだったとか。セガールは若いときに日本に住んでいたことがあり、武道家で禅の心などの精神面も持ち合わせています。流暢な大阪弁を話すので日本でも好感をもたれ人気がありますよね。また彼は合気道7段の腕前、マーシャルアーツ(中国の武道)、剣道、柔道、空手などを極める武道の達人でもあります。

そんなスティーブン・セガールの警察の勤務姿をアメリカではTVでリアリティー・ショーとして見ることができます。題して「スティーブン・セガールのロウマン Steven Seagal Lawman」。

2009年12月2日よりA&E局にて初お目見え以来、人気急上昇、現在第2シーズンに突入。第1シーズンでは警察署の仲間に銃の撃ち方を指導する場面が出てくるのですが、ナーバスになっている仲間に射撃の極意を伝授、これがいかにも日本びいきなセガールらしい教え方なのです。

【日本びいきなセガールによる、銃の指導】(エピソード1「The Way of The Gun」より) 

まず、彼は銃を和弓に当てはめて精神的な部分から説明を始めます。「銃をかまえ標的を狙う……弓道と同じく集中できることは禅や何か瞑想のようなものだよ。いずれにせよ君自身のなかに自信を育てることだ」。

「このやり方を習得できると究極的に何ができるか? 今から君に見せよう」。突然セガールは洗濯バサミのようなものにマッチ棒を挟み、標的をつくります。

「この先端を撃ち落とすんだよ」と、なんと自ら銃をかまえ、やってみせます。

そして、見事にマッチ棒の先端が撃ち落とされるのです。でもこの結果に満足いかないセガールのひと言がすごい。「本当にいいシュートだったら、火を付けることが出来るんだ。それがスーパー・シュートなんだ」。

また、「武道を長年やってきた人間として、僕は彼らに武器と戦うなと教えている。大事なのは武器と一体となり、武器を身体の延長として存在させることだ」と、精神面の強さが大切だということも同僚に教えます。

番組内のエピソードは他にもいろいろとあります。まさしく映画のシーンさながらの麻薬所持者を追ったり、不審車を追跡したり、犯人を取り押さえて逮捕したり……、そうかと思えば町のイベントのボランティア活動なども挿入されています。

とにかく台本なし、事件は全て本物というアメリカ版警視庁24時を思わせるような感じです。 こんなリアルな体験から沈黙シリーズなどの役作りをしているのかと、感心してしまいました。これからの彼の映画の見方がちょっと変わるかもしれませんね。
(記者/Shizuiki)

■スティーブン・セガールの警察の勤務姿「スティーブン・セガールのロウマン」

photo by flickr Marshall Astor – Food Pornographer(画像はイメージです)
■参考リンク
steven-seagal-lawman(aetv)英文