近年女性の社会的地位は急速に高まり、男性と同等もしくはそれ以上の収入を得ている人も少なくありません。もしもあなたが女性で出世欲があるのなら、上司は女性でなく男性の方が良いそうですよ。

「キャリアアップしようとする女性にとって女性上司こそ大きな障害である」という事実が、ソーシャル サイエンス リサーチ誌による調査で判明。人間関係の難しさ、ここでもひしひしと感じます。

調査によると女性の上司は、同じ部下でも女性より男性に、より多くのサポートやアドバイスをしがちなのだそうです。シンシナティー大学の心理学者による研究でも、「野心的な女性を良く思わない女性上司が多い」という、先の調査結果と関連する結果が出ています。研究者は、社会的地位が高い女性ほど男性に溶け込みたいという思いが強く、そのため男性の部下に対してより多くの援助をしてしまうのではないか、と考察しています。

これらを裏付けるための調査はこれまでも数々行われています。2008年にドイツで行われた調査では、女性上司を持つ女性たちの多くが、うつ病や不眠症、頭痛そして胸やけといった症状を発症していることがわかりました。さらに、2010年にイギリスで行われた調査によると、女性部下の約3分の2が、男性の上司を支持しています。男性上司のほうが物事を率直に話しやすく、ストレスをため込まずに済むというのが主な理由だそうです。

研究者のひとりであるディビッド・モーム博士は、「男性社員は、仕事において女性の上司から支持されており、その時点でほかの同僚の女性社員よりも勝っているため、結果的に昇進します。対して女性社員は女上司から将来性を見込まれない傾向が強く、昇進が叶わないことがままある」と述べています。博士は、この関係性はしばらく変わることがないので、希望を持たない方が良いと忠告しています。

一方、ランカスター大学の職場心理学専門家であるケアリー・クーパー教授の見解によると、「男性優位の職場で働く女性は、男性的な傾向にある」のだそうです。男性目線でバリバリ働き、言いたいことも遠慮せずに言う。その行動こそが出世に繋がるので、したがって女性は男性上司について学ぶべきだとのこと。

職場環境や人間関係によって、あるいは女性上司の性格・性質によっては、例外もあるでしょう。しかし統計的にみると、キャリアウーマンとして邁進するには女性上司だとやりにくいというのは事実のようです。女性の出世における一番の障害が、同じ女性というのは、皮肉なものです。

(文:田端あんじ)

参照元:http://bit.ly/hQFwDK