みなさんはこれまで、スリの被害にあったことがありますか? 説明不要だとは思いますが、「スリの被害にあう」とは、知らない間に財布や貴重品などが他者の手によって抜き取られ、盗まれてしまうことです。

一般的に行われるスリ行為には、基本的に道具が使われることはありません。満員電車やすれ違いざま、犯人の手によってのみ行われる犯罪。それこそが、普通誰しもが思い浮かべる、スリというものです。

しかしながら、このたび中国で発見されたスリの手口は想像を超えるものでした。

なんと犯人は、携帯電話を盗むために、お箸を使ってスリをはたらいたのです。なんでもアリというイメージの中国ですが、まさかお箸でスリをするとは! 犯罪行為とはいえ、その箸さばきと犯人の粘りには、思わず感服してしまいます。

犯行が行われる前、被害にあった男性は犯人の挙動不審な様子に全く気付きません。それを良いことに、犯人の男はポケットから使い慣れているであろうプラスチック製のお箸を取りだすと、被害者のポケットからちらりと覗いている携帯電話に狙いを定めました。

被害者が何かに気を取られている瞬間を狙って、お箸を伸ばす犯人。ですが被害者は、そんな犯人に気がつかないまま体勢を変えてしまいます。すると、被害者のポケットに突っこんだままの犯人のお箸も一緒に移動。そのまま犯人も釣られて移動してしまいます。

見ている人にとっては、「フツーそこで気付くだろ!」と突っ込みたくなる瞬間ですが、なぜか被害者だけは気が付かないのです。体勢が変わってしまったことで、犯人は一旦諦めたようなそぶりを見せますが、果敢にも再びお箸で携帯電話に挑みます。粘り強いヤツです。

その後、なんとか携帯電話をお箸ではさむことに成功した犯人は、素早くそれを自分のポケットにイン。するとポケットに違和感を覚えた被害者が、すぐさま携帯電話が無くなっていることに気が付きます。うつむいたまま、キョロキョロと何かを探し始める被害者。どうやら、自分が携帯電話を落としてしまったのだと勘違いしているようです。

あまりにも早く被害者が気付いてしまったため、犯人は逃げることができないまま、まだ被害者の真後ろにいます。それなのに被害者は、犯人を疑うこともなく下ばかり見て携帯電話を探し続けるのです。犯人の男は、どこからどうみても挙動不審。でもやっぱり被害者は最後まで気がつくことなく、傍で一部始終を見ていた警官らしき人物が犯人を問いただしたのでした。

犯人の手口、こちらで見ているよりも遥かに鮮やかなのか、それとも単に被害者が鈍感なのか。被害者にとっては災難でしたが、客観的に見るとコントにしかみえないこの映像。こんなにモタモタしてるのに、被害者が全く気が付かないことが心底不思議です。

(文=田端あんじ)

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