フィンランドにある美しき庭、ケッキラ庭園。湖が隣接する北欧の深遠な森の中にあるこの庭園に佇むのは、すっかり景色に溶け込んでいる、ガラスのコテージです。

ヘルシンキに住む建築家のヴィル・ハラと、デザイナーであるリンダ・ベルグロスが共同で作り上げたこのコテージは、リンダが夏の間過ごすために建てられた特別なコテージ。壁もドアもガラス張りで、見渡す限り大自然。大きな美しい絵を独り占めしているかのようなこの家は、身も心も開放的にしてくれるバカンスにぴったりの空間なのではないでしょうか。

フィンランドの松でできた温かみのある床と頑丈な安全ガラス、そしてリサイクルレンガで造られた数段の外階段に太陽光発電。エコな要素が至る所に散りばめられている美しいガラスコテージは、温度を調整するため自動で空気の入れ替えをしてくれるなどの最新設備も同時に完備されている、まさに近未来的な家です。

一方、屋根は雪の多いフィンランドにぴったりの伝統ある切妻屋根を使用。切妻屋根とは、本を伏せたような形のシンプルな屋根で、雨漏りに強く雪も積りにくいため、昔から広く使われているものです。また「室内にはなるべく余計なものを置きたくない」という要望に答えてくれるのは、部屋の後方に作られた大容量の木製納戸。扉が外からしか開けない、ちょっぴり不便に感じるところも、ガラス張りの非日常な空間を邪魔しない要素のひとつかもしれません。

現代の要素と古くからなじみのある要素を融合させたガラスのコテージには、まだまだ楽しい秘密が隠されています。納戸部分やガラスの部屋部分を継ぎ足したり取り外したりすることが容易にできるため、ただネジを回すだけで、部屋の面積を調整できるのです。大きな力を必要とすることなく、用途に応じて部屋の広さを自由自在に変えられるなんて、なんて便利なのでしょう。

目覚めたら真っ先に目に入る、輝く緑と湖の水面。降り注ぐ太陽光や木々の色に、季節の移り変わりを直に感じることができるステキなガラスのコテージ。こんな家に住めるデザイナーのリンダが、羨ましいかぎりです。

(文=田端あんじ)

参考元:dezeen.com(http://p.tl/CQGb

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