みなさんは、チャールズ・チャップリンという人物をご存知ですか? 彼は1900年代前半に多くの映画を製作し、人々に笑いと人生の悲哀を提供し続けた、歴史に残る伝説の喜劇王です。

これからご紹介する動画は、1940年に上映されたチャップリンの映画『独裁者』のワンシーン。ヒットラーを模した独裁者ヒンケルと偶然にも入れ替わってしまった、ヒンケルとウリふたつの床屋のチャーリーが、兵士たちの前で感動的な演説をするシーンです。この映画はチャップリンと同い年である独裁者ヒットラーを皮肉った作品で、彼の代表作といえます。

映画の中で行われた演説はすべてチャップリン自身によって書かれ、歴史上もっとも感動的なスピーチとさえ言われているほど。今では各国の言葉に訳され、世界中に広められている、伝説のスピーチです。それでは印象的な箇所を、ほんの少し抜粋してみましょう。

― 世界は全人類が暮らせるほど大地が豊かで、皆に恵みを与えてくれる。
人生は自由で美しい。

しかし、私たちは生き方を見失ってしまった。
欲が人の魂を毒し、憎しみと共に世界を閉鎖し、不幸、惨劇へと私たちを行進させた。
私たちはスピードを手に入れ、自分自身を孤立させた。
ゆとりを与えてくれる機械により、貧困を作り上げてしまった。
知識は私たちを皮肉にし、知恵は私たちを冷たく、無情にした。

私たちは考え過ぎ、感じなさ過ぎる。
機械よりも、人類愛が必要なのだ ―

これほどまでに素晴らしいスピーチを、いつかどこかの国の大統領の言葉として聞けたなら、世界はきっと大きく変わるのかもしれません。今現在、そういう人物が世界のどこにも見当たらないような……。

ちなみに動画は演説部分のみを抜粋したものなので映像にはありませんが、このシーンの続きにチャーリーが恋人に向けておくった感動的なセリフがあるので、こちらも最後に抜粋しておきます。チャップリンの優しくも力強い言葉が、あなたの心に届きますように。

― ハンナ、聞こえるかい? 顔を上げるんだ。雲が晴れていく。
太陽が輝き、あたりを照らし始めた。人類が新しい世界に。
そこには貪欲も憎悪も野蛮さもない。

見上げてごらん。人類の魂には翼があったんだ。いま飛び始めた。虹の中にも飛び始めた。未来の希望の光に向けて。希望に満ちた未来が我々人類のもとに。

だから上を見上げてごらん、だから上を見上げてごらん ―

(文=田端あんじ)

参考元:youtube.com(http://goo.gl/BkSdW

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