POP CHART LABという会社が、カクテルのチャートを作りました。これがスゴい! カクテルにどんな成分がどのような比率で含まれているか、何を添えるか、どのタイプのグラスで飲むのが正しいかが分かります。

まず情報量が膨大という点で、これを作ることは、さぞかし難しかったはず。試行錯誤しながらもこのカクテルチャートはどのようにして作られたのか、海外サイト『Co.Design』で紹介されています。

カクテルチャートは完成までに1年以上かかったそうです。2010年12月には、成分ごとに分けた200種類のカクテルに関する資料集めがようやく完了しました。

資料集めの後はオムニグラフ(チャート作りに使われる専用ソフト)を使った作業へ。スピリッツ、ワイン、リキュール、シロップなどの成分をグループ分けし、各成分が使われているカクテルと線で結びました。またグラスをチャートの最下部に書き、各カクテルと線で結びました。

成分が大きな面積を占めているため、最下部に書いたグラスと各カクテルと線で結ぶことが大変だったそうです。何とか色分けすることで、少し管理しやすくなったのだそう。

しかし進め方に苦悩し、数ヶ月間カクテルチャートを放置したままだったそうです。その頃、キャンディーバーの成分チャートに取り組んでいたそうですが、カクテルチャートと同じ問題に遭遇。キャンディーバーの多くはミルクチョコレートを成分として使っていて、その成分がチャートを占める割合が大き過ぎたのです。

解決策として、チャート中央にチョコレート、キャンディーバーをその周囲へ、そのほかの成分はチャート上下へ配置することにしました。

カクテルチャートも同じ方法を取ることに。

中央に共通の原料を、その周囲へカクテルの種類を配置。そのあと、この草案を元に、スピリッツを中央円グラフに、リキュールとビターズを左側に、割り物(フルーツジュースなど)を上部に、添え物(レモンやライムなど)を右側に置きました。

これでかなり使いやすくはなりましたが、チャートに書けば書くほど、読みにくくなってしまいます。

さらなる解決策は、円グラフにより多くの情報を入れることでした。次のバージョンでは、スピリッツ、ワイン、ビターズ、リキュールなどすべてのアルコール成分を円グラフへ移動させ、割り物を上部へ、添え物を下部へ移動させました。

これできちんとした形になることがわかり、オムニグラフよりも曲線を描くのが簡単なイラストレーターで、きちんとしたチャートを作り始めました。デザインはクラシックなものにし、少し長めなサブタイトルを付けました。

その後40時間かけて要素を線で結びました。真面目に見過ぎると目がおかしくなるような、複雑なチャートになっています。

どうしても線が密集して見にくいという悩みを解決するために、ポスターのサイズを大きくすることになりました。印刷すること考慮すると、情報を吟味して少なくする必要があり、カクテルのリストを175種類から68種類へ減らしたそうです。

ステキなカクテルをたくさん削ったそうですが、ポスターを読みやすくするためにはそうするしかなかったようです。またポスターをクラシックなデザインから、60年代の影響を受けたソウル・バス(アメリカのグラフィック・デザイナー)風なデザインへと変更。

カクテルの種類を減らしたことで、成分の比率だけではなく、カクテルを飲むグラスについても分かりやすく見えるようになりました。最後に中央円グラフに動きを出す改良もして、ポスターの完成。

見た瞬間に「おお!」と感動してしまうポスターには、このようにハードな裏話があったのですね。これを参照すれば、正確な分量でカクテルを作れて的確なグラスでカクテルを飲めるようです。家でカクテルを作る女子としては、これはかなり欲しいー!

拡大図が見たい人は、参照下『Co.Design』へレッツ・ゴー!

(文=池田園子

参照元:Co.Design(http://goo.gl/xcFF0

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