壁に浮かび上がったサイケデリックな模様。「これって、絵なの? それとも写真?」いいえ、どちらも違います。正解はなんと、シャボンでできた膜!

シャボンで大きなスクリーンを作り、そこに光を当てて幻想的な空間を作り上げる独特のパフォーマンスアート『Solace』は、オランダ人アーティストのニッキー・アスマンさんによる作品です。

2本の金属棒が交互に石鹸水の入ったバットに浸かり、そこに自動的にシャボンの膜ができるという装置を完成させたアスマンさん。その壊れやすく繊細なシャボンのスクリーンと、そこに映しだされる揺らめく様々な光が、見る者を不思議な世界へと誘います。

『Solace』は、シャボンが持つ「虹色に反射する」という特性をうまく利用した作品です。そこに、人が意図していないなんとも幻想的な模様浮かび上がる。ただそれだけのことなのに見事なアート作品として成立しているのは、それが受け取り手であるわたしたちの想像力をかきたてるからでしょうか。

実はこの作品、アスマンさんが在学していたオランダの美術学校の卒業制作で作られたもの。学校でアートサイエンスを専攻していた彼女は、かねてから「人の体はどのように空間と関わるのか」ということに興味を抱いており、『Solace』はそのテーマに対するひとつの答えだったのだそう。

『Solace』のテーマは、「wearable space(身につけることのできる空間)」。たしかにシャボンが作りだす空間は、体との不思議な一体感を感じさせてくれるような気がします。見ているとまるでオーロラの最中にいるような錯覚を覚える、『Solace』。一度生で体感してみたいものです。

(文=田端あんじ)

参考元:nickyassmann.net( http://goo.gl/MiuvX

▼シャボンが虹色になるのは、膜の表面で反射する光と内面で反射する光が干渉しあって、光がより強調されるからなんだって!

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