私たちが生活するうえで欠かせない食事。そしてエネルギーの源となるために尊い命を提供してくれる動物。私たちは常に感謝の気持ちを忘れないようにしたいものです。

しかし、現在アメリカでは家畜の飼育方法に関して大きな問題が巻き起こっています。米国動物愛護協会は、ワイオミング州の養豚場で撮影された「豚への虐待」を潜入取材したビデオを発表し、地元の自治体に通知しました。

ビデオは、2012年4月に伊藤ハムの米国関連会社が所有するワイオミング・プレミアム・ファームという養豚場で撮影されました。

そこには、農場で働く作業者が、生きている子豚をサッカーボールのように蹴飛ばしたり、後ろ足をつかんでぐるぐると回したり、子豚と離れない母豚に何度も暴力的に蹴りを入れたり殴ったり、後ろ脚を骨折した母豚の上に巨漢の作業者が乗って飛び跳ねたり……。怪我をして治療されることのないまま患部が膿んでしまった豚や、子宮や直腸が損傷してはみ出してしまっている豚など、様々な虐待行為が記録されていました。

さらに、死んだ後放置されミイラになっている子豚や、すのこ状の細い床の間に挟まって死んだままの子豚、肥溜めでおぼれて死んでいる子豚など、数多くの死骸がそのままほったらかしにされている様子が撮影されていたのです。

海外サイト『humanesociety.org』によると、米国動物愛護協会は調査証拠をプラット郡保安事務所に渡し、正当であれば刑事告発を追求するよう要求。同協会の社長兼CEOである Wayne Pacelle は「このビデオを見るととても気分が悪く、怒りを覚える。食肉会社がこの地獄のような場所から豚肉を買っていることは、人々をひどく困惑させている。取引を明日にでも停止すべきだ」と話しています。

彼はまた、このような暴力的な虐待のほかにも、妊娠した豚をまったく動けないように飼育する柵の使用をやめるように訴える。

この衝撃的な映像が発表されたあと、伊藤ハムでは『米国関連会社における家畜への不適切な取り扱い』があったことについて報告済みですが、私たちの口にするものがこんなにひどい環境で飼育されていたとは消費者にとっても衝撃的ですし、何より豚がかわいそうです。一刻も早く、劣悪な環境で飼育される家畜が減ることを望みます。

(文=みあざきぱなま)

参照元: humanesociety.org(http://goo.gl/jgai1
参照元:伊藤ハム ニュースリリース(http://www.itoham.co.jp/corporate/news/)※2012年5月31日参照

▼※かなりショッキングな映像ですので、閲覧にはご注意ください

▼繰り返し豚を蹴飛ばす作業員

▼妊娠した豚を飼育する窮屈な柵