みなさんは、ジプシーと呼ばれる人々に対して、どのようなイメージを抱いていますか?

移動型民族、すなわち流浪の民であるジプシーたちに抱かれるごく一般的な生活イメージは、「幌馬車」「ロバや馬と共に生活」「急ごしらえの住まい」など、豊かなイメージとはほど遠いものでした。

しかしこれからご紹介するのは、このイメージを大きくくつがえす、驚くべき写真の数々。もてあましてしまうほどの広い部屋に、豪華絢爛なインテリアの数々……も、もしかして、ジプシーって貧しい民族などではなかったの!?

そもそもジプシーとは、ヨーロッパで生活している移動型民族を指す言葉。「エジプトからやって来た人」という意味の「エジプシャン」が由来とされています(本当の由来はインドなので、実はそもそも間違った呼び名であるらしい)。

流浪の民ならば、きっと貧しいはず。そんなパブリックイメージを大きく裏切る写真の数々を撮影したのは、イタリア・ローマ出身のフリーカメラマン、Carlo Gianferro氏。ジプシーたちの暮らしをカメラにおさめることをライフワークとする彼が注目したのは、自身の出身地ローマに築かれた、ルーマニアとモルダヴィアから来た裕福なジプシーたちのコミュニティーでした。

そこでGianferro氏が見たのは、ジプシーという言葉からイメージする生活とは、おおよそほど遠い世界。そして2009年、彼はこの写真で、第52回世界報道写真大賞における「日常生活の部」で最高賞を獲得したのです。

世間一般から一線を引かれがちな、ジプシーという存在。彼らが属しているあまりに脆い共同体の実態に強く惹かれたというGianferro 氏は、現在活動の拠点を東ヨーロッパ・アフリカ・中東などに置いて、ジプシーたちの私生活を撮り続けています。

それにしてもこの人たち、なんという現実離れしたお部屋に住んでいるのでありましょうか……。ちなみにこんな生活ができるのは、ジプシーの中でももちろん少数派ですからねっ。ジプシーと一言で言っても、みんな同じような暮らしをしているわけではないのですよっ。それではみなさま、裕福なジプシーたちの豪華絢爛な私生活を、じっくりとご覧くださいませ。

(文=田端あんじ)

参考元:carlogianferro.com(http://goo.gl/bf9n5

注*ちなみに、「ジプシー」という呼び名はしばしば蔑称として使用されることがあるため、近年日本ではこれを差別用語扱いとし、「ロムもしくはロマ(彼らの言語ロマニー語で人間の意)」などと称していることが多いようです。しかしここで使用している「ジプシー」は文章内にもあるよう、純粋に「移動型民族」という意味であり、わかりやすいということもあって、あえてこの呼び名を使わせていただきました。

▼大変きらびやかでございます