老人が鏡の中を覗き込んだ時、そこには若かりし頃の自分自身が立っていた。

まるでファンタジーのようなこのお話を視覚化したのが、写真家Tom Hussey氏が製作した作品『Reflections』です。アルツハイマー治療処方薬の宣伝用に製作されたというこちらの作品は、見る者すべてに様々な思いを起こさせる、実に味わい深い作品です。

映画やドラマなどで「若者が鏡の中に未来の自分を見る」というシーンが多く見受けられる一方、その逆はあまり目にすることがありません。しかし『Reflections』は、それを実行した、かなりレアな作品です。

鏡に映る、昔の自分。夢を抱き仕事に邁進して、日々輝きを放っていた、あの頃の私。キラキラとした自分自身の過去を見つめる老人たちの表情は、恍惚としているかのようにすら見えます。彼らは過去の自分に、一体なにを見ているのでしょうか。

写真の色や構図など、その高い演出性から、秘められた物語性に引き込まれずにはいられなくなる、Tom Hussey氏の『Reflections』。ずっと見ていたくなる、魅力に溢れた作品ですね。

(文=田端あんじ)

参考元tomhussey.com(: http://goo.gl/c2Mna

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