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好きな人と結婚できた、子供もうまれた。あれ、仕事はどうすればいいんだろう? 女性であるかぎり、どうしてもいつか立ちはだかる「働くか働かないか」という岐路。かわいい子供につきっきりでいたい、でもあれほどまであこがれてあこがれてやっと入れた会社を、「子供といたいから」という理由で放り出すことができる……?

2014年6月23日にアメリカのワシントンD.C.で「共働き・一人親家庭に関するホワイトハウス・サミット」(White House Summit on Working Families)」が開催されました。

そこで、今回はアメリカの共働き・シングル家庭に関する最新事情をご紹介いたします。アメリカでは共働きってどのくらい増えてるの? シングルファザーの割合は? などなど気になる数字をご覧ください。

1. アメリカの女性のうち3分の2は仕事をしている。働く母親は、家計収入の44%を担っている。既婚女性のうち、24%は夫よりも収入が多い。1970年には、夫より収入の多い女性はたったの7%だった。

2. 父親5人のうち1人は、妻でなく自分がメインで家事と育児を行う。

3. 仕事をもつ母親&家庭を守る主夫、というスタイルが増加。過去25年間で2倍に。

4. アメリカ全体の労働力の47%(ほぼ半分ですね!)が女性によるもの。1970年は38%だった。

5. 子どものいる家族の5分の3が共働き。

6. 1960年代以降、大学卒業資格を持つ女性が増えている。2013年には25歳から34歳の女性の大卒者は男性より20%多い。

7. 女性の平均賃金は男性の77%。ただしアフリカ系アメリカ人の女性の場合64%、ヒスパニック系の女性の場合54%。

8. 毎年、およそ4000万人は無償で自分の子ども以外の子守をしている。親戚、姪や甥、孫、友達の子など。

9. シングルファザーの家庭は40年前よりも3倍に増加。現在、全家庭のうち7%は父親のみの家庭。

国のリーダーが「女性が成功してはじめてアメリカは成功する」と演説していたアメリカの統計をご紹介しました。過去と比べ、大学進学率があがるなど女性の社会進出が目立ちます。アメリカでは男女がほぼ平等という前提の上で仕事、育児、家事を共同で行っている家庭が多いことがわかりました。経済的に共働きでなければならない場合も多いようです。しかし、子育て・家事の中心になっているのはやはり女性で、その割合は80%。

オバマ大統領の演説によると、妊娠中には仕事か自分の健康か、どちらか1つしか選べないという労働環境や有給の産休制度がないなどの現状をこれから改善していく方針だそう。

日本でも、時代が変わり共働きが多くなってきました。厚生労働省の「平成23年版 働く女性の実情」によれば、日本人の25〜44歳の男性の約5人に1人は週60時間以上働いており、6歳未満の子を持つ夫婦と子どもの世帯の家事・育児時間は、共働き世帯の夫であっても1日平均59分、共働きの妻の平均5時間37分、専業主婦の平均8時間43 分。男女比で5倍近く差がありました。女性にとって結婚、出産を希望し、さらに仕事を続けることになると、かなりの覚悟が必要。

「男が働いて女が家を守る」ということが当然だった母親世代の価値観を見て育ったアラサ―世代。共働きは1割程度だった母親世代の常識は今ではもう通用しないようです。理想と現実のギャップがこれまで以上に広がっています。

国レベルでシステムをきちんと整備してほしいというのが本音ですが、自分ができることの第一歩として、掃除はルンバ、食器は食洗機に任せるなどより合理的な手段を活用していければいいなぁと思います。夫婦の離婚危機を救うのはルンバなのかもしれません。

参照元:White House Summit on Working Families ,平成23年版 働く女性の実情

執筆=黒猫葵/ イメージ画像・NYの街並み=Pouch (c)Pouch