75years
カールじいさんの空飛ぶ家』というピクサー映画、皆さんはご覧になったことありますか?

私(記者)はあれ、どこがいちばん泣けるかというと、カールじいさんが亡くなった奥さんとの思い出を回想するシーン。ほかの箇所ではいっさい涙は出ませんが、あのセリフも何もない音楽だけの数分間は何度観ても号泣してしまいます。

夫婦がともに過ごして年を重ねたとき、先に亡くなったほうが幸せなのか、残されたほうが幸せなのか。「できれば一緒に去りたい」と答える人も多いのでは。

今回「abc10NEWS」からご紹介するのは、そんな願いを叶えた老夫婦のニュース。75年の結婚生活ののち、わずか24時間の差でふたりとも亡くなったのだそう。

【75年連れ添った夫婦】

アメリカ・サンディエゴ在住だったアレクサンダーさんとジャネットさん夫妻。ふたりは8歳のときからの幼なじみで1940年に結婚。95歳になるまでの75年間、仲よく暮らしてきました。彼らの息子によると、「死ぬときは自分のベッドで、手をつないで抱きあいながらだよ」とふたりは常に言っていたとのこと。

【病院でも一緒に】

アレクサンダーさんは先月、腰を強打したことから寝たきりに。ホスピスに入院していましたが、ふたりの希望を聞き入れ、病院側はベッドを自宅に持ち込むことを許可。ジャネットさんのすぐそばにベッドを置き、ふたりが寄り添って過ごせるようにしたのです。

【最期のときはふたり寄り添いながら】

そして結婚75周年の6月29日……その直前のこと。家族は風船や花で病室を飾り付け、結婚記念日を少し早く祝っていました。そしてアレクサンダーさんの命が尽きようとしていることを悟った家族は、ふたりを残して病室の外へ。

そのときに、アレクサンダーさんは最期の時を迎えました。ジャネットさんは彼にハグし、「見て、望みどおりになったでしょ。あなたは私の腕の中で亡くなったわね。愛してる。私もすぐに行くから待っててね」と言葉をかけたそう。

それから24時間後、夫のもとに旅立ったジャネットさん。彼女も死に瀕している状態だったのでしょうが、ほぼ1日の差で亡くなるというのは奇跡といえるかも。この最高に幸せな最期を迎えた夫婦のニュースは、海外で大きな話題となり、多くの人の涙を誘っています。

参照元:abc10NEWSYouTube
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch

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