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[公開直前☆最新シネマ批評・インタビュー編]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画のなかからおススメ作品のキャストを直撃インタビューします。

今回、インタビュー編に登場していただいたのは『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016年3月25日公開)の唯一のアジア人キャストであるTAOさん。トップモデルから、映画『ウルヴァリン: SAMURAI』(2013)で女優デビュー。映画だけでなく日米のテレビドラマなど、活躍の場を広げています。

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』でTAOさんが演じるのは、レックス・ルーサーの秘書マーシー・グレイブス。レックス・ルーサーの秘書ということは……悪役です!

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は日米同時公開ゆえに、物語やTAOさんがどんな活躍をするかは、公開までのお楽しみになっています。そこで、女優TAOの新たな一面&モデルから女優に転身しての変化、海外での仕事のことなど、アラサー女子が知りたいことを聞いてきました。

【天才役者との共演は緊張の連続!】

――今回の映画でいちばんのチャレンジは何でしょうか? 新たな試みなどありましたか?

TAO「まず悪役ということがチャレンジでした。私はレックス・ルーサーの秘書なのですが、彼はセリフがすごく多いのです。彼が話している間、私はマーシーとして、いじわるというか、悪の佇まいでいることを意識しました。

マーシーのファッションやヘアメイクについては、ヘアと衣裳担当の方と相談しながら決めました。そのプロセスは楽しかったですね。英語の発音レッスンはもちろん、あとは映画のためにヘアカットもしました」

――大変だったのは、どんなシーンでしょう?

TAO「レックス・ルーサーを演じるジェシー・アイゼンバーグは天才俳優なんですよ。私は彼の秘書役なのでジェシーとのシーンが多いのですが、彼はテイクごとに芝居を変えて、アドリブも入れてきますから、自分の出るタイミングを計るのが難しかったですね。毎回、撮影のときはとても緊張しました。かなり鍛えられたと思います」

――なるほど。ジェシーは天才なのですね。今回、スーパーマンはヘンリー・カヴィル、バットマンはベン・アフレックが演じていますが、彼らの印象は?

TAO「私はザック・スナイダー監督の『マン・オブ・スティール』を見て、ヘンリー・カヴィルはイケメンだなと思っていたのですが、実際に撮影現場で会ったら、とてもやさしくて、みんなを守ってくれるような人でした。まさにリアル・スーパーマンです(笑)。ベン・アフレックは威厳を感じました。気軽に話しかけられないようなオーラを放っていましたね」

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【モデル時代よりも学びの機会が増えた?】

――TAOさんはトップモデルから女優へ転身しましたが、生活は変わりましたか? 学びの機会が増えたとか、始めたことなどありましたら教えてください。

TAO「モデル時代は、おかげさまで本当にたくさんのお仕事をいただいて、毎日、仕事をこなすことで精いっぱいでした。でも女優に挑戦することになったとき、女優とモデル、両方やるのではなく、モデルの仕事はセーブして、女優の仕事に力を入れようと決めたんです。自分を見つめ直して、自分磨きをしてみようと思うようになりました。

今は、ピアノ、英語のプライベートクラス、殺陣、歌、タップダンスなど、いろいろな習い事をして刺激をもらっています。どんな仕事がきても対応できるように、様々なことを身に着けたいと思うようになったのが大きな変化ですね」

――これまでいろんな国の方と仕事をしてきたと思うのですが、海外の方と仕事をするときに気を付けていることはありますか?

TAO「日本で仕事をしていると、みんなあまりNOと言わないじゃないですか。なんとなく空気を読んでほしいなとか、きっとわかってくれるはず……とか思いがちですよね。でもそのやり方で海外へ行くと、痛い目にあいます(笑)。私もニューヨークへ引っ越したときにそれを強く感じました。

その場の空気を乱さないようにするのは日本人の美徳でもあると思うのですが、海外で仕事するときは、その美徳は捨てて、とにかくはっきり言葉にしないと思うようにことは進みません。英語を間違えたら恥ずかしい……とか言っていられないのですよ。 ”なんとなく察してよ“ というのは海外では伝わらないから、私は今でも気をつけています」

――日本人は空気を読みますから……でも、それでは前に進めないのですね。今後、一緒に仕事をしたい監督はいますか?

TAO「ハリウッドでも活躍しているアジア人の監督、アン・リー監督やウォン・カーウァイ監督などの映画に出演してみたいですね。アジア人監督が見出すアジアンビューティは、ハリウッドの監督が描くものとは違うと思うので。アメリカでも日本でもない、アジア人監督ならではのキャプチャーの仕方で私を描いていただけたらと思います」

【TAOさんも映画のラストを知らされていない!?】

――『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の公開もカウントダウンです。映画を楽しみにしているファンに “こんな驚きがあるよ” というヒントを教えてください。

TAO「実は、私も物語の全貌は知らされていないんですよ。スーパーマンとバットマンが対決をして最後にどうなるか知らないので、私も楽しみにしています。

でもバットマンとスーパーマンの対決は、みなさん求めていたでしょう。スーパーマンは人間ではありませんが、ザック・スナイダー監督のことなので、人間味あふれる人物として描いているはずです。今回はワンダーウーマンというキャラクターも登場しますから、アクション好きの方はもちろんですが、アクション苦手な女性でもきっと楽しめます!」

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今後は、アクションファンタジーではない、リアルな人間ドラマにも出演していきたいと語っていたTAOさん。ハリウッドだけでなく世界に活躍の場を広げてほしい!

まずは『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で、女優TAOに注目。彼女の魅力を大いに楽しみましょう!

取材・撮影・執筆=斎藤香 (C) Pouch

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『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』3D/2D/IMAX上映
(2016年3月25日より、丸の内ピカデリーほか、全国ロードショー) 
監督:ザック・スナイダー
出演:ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーン、TAOほか
Clay Enos / TM & (C) DC Comics
(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC

▼映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』予告編