月の満ち欠けのリズムにあわせて醸造するビール「あかあかや月 ~新月仕込み~」を作っているのは、秋田県仙北市の田沢湖畔にあるビール醸造所「湖畔の杜ビール」。

新月から仕込みを始めて、月が満ちていく時にゆっくりと発酵。上弦の月を過ぎたあたりで主な発酵は終わり、味を整えていく “後発酵” をしていく中で満月を迎えるそう。

ビール造りは通常効率性を重視して行うもので、ここまでゆったりとしたペースは異例。「ビール酵母の最良のコンディションを新月にもってこなくてはいけない」といった厳しい条件もあるようで、そういった意味でも極めて珍しいビールといえるのではないかと思うんです。

【一般発売されない貴重なビール】

「あかあかや月 ~新月仕込み~」に、一般発売の予定はありません

手に入れることができるのは、クラウドファンディングサイト「Makuake」で支援をした場合のみ。

【月のパワーがたっぷり入っていそう!?】

田沢湖に反映する月をが見えるガラス張りの醸造室で作られているという、このビール。醸造責任者が女性(関口久美子さん)というところにも、月との縁が深いことを感じずにはいられません。

気になるのはその味ですが、「湖畔の杜ビール」によれば、バランスに優れまとまりがある、ふくよかな味わいのピルスナーとのこと。色は淡色で、アルコール度数は5.5%。しつこくない飲み口なので、どんな料理にも合うのだそうですよ。

支援コースは、ビール3本がセットになった税込み3450円のコースから用意されています。目標金額を達成し、すでに在庫切れのコースもあるようなので、飲んでみたいという方はさっそくチェックしてみてください。ラベルに願い事を書く欄があるというのもロマンチックです。

【名前の由来となった和歌がなんかもうすごい】

ちなみに……「あかあかや月 ~新月仕込み~」という名前は、鎌倉時代前期の僧・明恵上人の詠んだ和歌「あかあかや月」が由来なのだとか。この歌がもう実に “ストレート” といいましょうか、異様と言いましょうか、かなり独特ですので、最後に紹介して締めくくることにいたします。

「あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月」

月の明るさと美しさに圧倒されている様子が目に浮かぶようですね……。貴重なビールを飲めることになった暁には、せっかくですので、この和歌を詠いながら飲んでみてはいかがでしょうか。

参照元:Makuake
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼この和歌、インパクト強すぎでしょ

▼飲んでみた~い!