北海道で最大震度7を記録する大地震が起きた、2018年9月6日。この日の23時33分にオリジナルの “子守唄” をツイッターに投稿していたのは、RADWIMPSの野田洋次郎さんです。

1分11秒に渡る弾き語り動画には顔こそ映っていませんが、歌声ですぐに野田さんだとわかります。

「僕にできることはほとんどないです。せめて心細い夜が、すこしでも穏やかでありますように。眠りにつく子守唄になればうれしいです」

こちらのつぶやきに添えられた子守唄は優しく心に寄り添ってくれるようで、柔らかな毛布で全身を包まれているかのような感覚にとらわれます。不安や恐怖をほんの束の間でも忘れさせてくれるような温かさに、胸を打たれた人が少なくなかったようなんです。

【不安な夜を超える力をくれる1曲】

子守唄動画のリツイート数は3万7000超、「いいね」の数は12万1000超にまでのぼっていて、ツイッターには

「不安や憂鬱、全て溶かしてくれるようでした」
「小さくても出来ることがあるって、祈り信じることもできると思えるようになったのは、洋次郎さんのお蔭です。ありがとう」
「今言うことではないのだろうけど、本当は、311の震災を思い出して今日は1日しんどかった。涙が止まらんかった。洋次郎の歌声で救われた。浄化された。今大変なのは私じゃないのにごめんなさい。でも、ありがと。眠れそうです」

といったように、コメントもたくさん寄せられています。

【北海道の被災者のみなさんからもコメントが】

最後に紹介したつぶやきにもあるように、今回の地震によって東日本大震災の記憶が呼び起こされてしまったという人の声もいくつか見受けられたほか、同日未明に地震のあった北海道の人たち、そして北海道に家族がいるという人たちからも続々メッセージが寄せられていたようです。

「余震も続いて不安な夜ですが すごく癒されました」
「こういう時の音楽は涙が出てきます」
「頑張れって言葉ってこんなに勇気出るんだね、今後地震や津波きても絶対逃げて 命守ります」
「まだまだ復旧してない地域もある中、うちの周辺はさっき電気通って有難みが半端ないです」
「おかん、おとん、妹とまだ連絡着いてないです。実家まで250キロの距離すっ飛ばして帰りたいけど、無理しないでこの歌聞いて寝ます」

【関西、中国・四国・九州地方のみなさんにも届け】

思い思いの夜を過ごしたであろう、9月6日の夜。野田さんは

「普段と違う生活を強いられている北海道の皆さん、関西の皆さん、中国、四国地方の皆さん、九州の皆さんへ」

とつぶやきの最後に書き添えていて、今回の子守歌は北海道の人たちだけでなく、そのほかの地域で災害被害に見舞われた被災者の方たちに向けても歌われた曲だということがわかります。

「もう少しで朝が来る まぶしいほどの光つれて それまでは心の中 小さなロウソク大事に灯し 夢で手をつなぎ一緒に眠ろう」

こちらは、後半に出てくる歌詞の一部。明日への希望と「ひとりじゃない」と思わせてくれるフレーズが胸に染み入るようでした。まだ聴いていないというみなさんは、さっそくご覧になってみてください。

参照元:Twitter @YojiNoda1
執筆=田端あんじ (c)Pouch

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