レスリング、アメフト、体操、そして重量挙げ。ここ最近スポーツ界で、コーチから選手に対する暴力やパワハラといった問題が、次々に明るみになってきています。

この状況に一言物申したのが、タレントの武井壮さん。ツイッターを通じてメッセージを発信して、大きな注目を集めているんです。

「スポーツ教えるくらいの事で大人が子供殴っていいわけねえだろう」

【「街で大人が子供を殴ったら犯罪」】

こちらの一文からはじまるつぶやきは、リツイート数3万9000超、「いいね」の数に関してはなんと8万6900超にまで到達。

武井さんはその後も自らの言葉で、街で大人が子供を殴ったら犯罪になること、殴ることが素晴らしい指導につながるわけではないこと、スポーツを免罪符にしてはいけないといったことを、真摯につづっているんです。

【公の場での暴力を認める理由はない】

つぶやきはその後も続いて、

「じゃあパラスポーツの現場でコーチがパラアスリートたちバカバカ殴ってても、パラリンピック出られたら気持ちいいのか?? 女子サッカーで小1の女の子をコーチがぶん殴ってたら必要な指導だって見守るか? 教える側が反論や抵抗しにくい相手を殴るのは指導の名を盾にした虐待なんだって事理解してくれよ」

と一刀両断。「それでも問題ないという指導者は動画を撮って公開したらいい。正しいと言うならできるはず」と意見を述べて、どんな理由であれ公の場での暴力を認める理由はないと訴えていました。

【ネットでは大きな反響が】

幼い頃からスポーツに慣れ親しみ、プロスポーツの現場でも活躍してきた武井さんが、指導中の暴力に対して強く「NO」と意思表示することには説得力を感じます。つぶやきにはたくさんのコメントが寄せられていて、

「小学校の時こういう大人がいてくれたら本当に良かったなぁ」
「暴力あっても金メダルとれた選手もいるとか聞いても、別に暴力無くても取れたかもしれないよね?って思います」
「私達には理不尽に殴る権利も殴られる義務もありませんよね……」
「こういうことを武井さんが仰ってくれることに意味があります。僕らの時代も普通にありましたけど、殴ってよいはずはない」
「暴力は振るった方が気持ちいいだけです。振るわれた方は萎縮してしまってパフォーマンスが下がってしまいます」

というふうに、武井さんの言葉に賛同する人が圧倒的に多い印象。一方で、「子供の頃指導者に殴られたけど見返したいという気持ちが強かった。そのおかげで強くなれた」といった旨の意見も見られて、いろいろと考えさせられます。

【幼い頃から現在までスポーツを熱心に行ってきた友人の話】

長年スポーツをやってきた友人からは、耳を疑うような “常識” を聞くこともしばしば。

わたしの中の常識では考えられない身体的な意味での暴力や、言葉の暴力などがあっても、それが “普通のこと” としてみなされていたり、保護者がそれを容認してしまう場合もあるようで、とても根が深い問題だと実感しています。

まるで膿を出すかのように、どんどん出てくるスポーツ界の問題。さてみなさんは、この事態をどう感じるでしょうか。

参照元:Twitter @sosotakei
執筆=田端あんじ (c)Pouch