大杉漣さんが急逝されたことが伝えられたのは、2018年2月21日のこと。

それから約1年後の2月20日午前0時に、いつでもどこからでも大杉さんに会いに行けるウェブサイト「大杉漣記念館」がオープンしました。

「大杉漣記念館」は、大杉さんが旅立つ直前まで撮影に挑んでいたテレビ東京系ドラマ『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』に登場しており、急逝後に実現を望む声がたくさん集まったことから開設が決まったといいます。

【大杉さんの書いた文章を読むこともできます】

「大杉漣記念館」に設けられているのは、プロフィールや年表、秘蔵の写真や映像をみることができる「あしあと」や、大杉さん出演作のデータベース「さくひん」などのコーナー。

「ことば」というコーナーでは、過去にブログや新聞に掲載された大杉さん自身による文章を読むことができます。

【これまでの歩みを知り、人柄に触れる】

大杉さんは名バイプレーヤーとして名を馳せましたが、下積みといわれた期間も非常に長く、その軌跡をすべて知っているという人はコアなファンだけだったのではないでしょうか。

これまでどのような役者人生を歩んできたのか、どれほどたくさんの作品に出演してきたのかがひと目でわかるほか、大杉さんのつづった言葉からは温かな人柄も感じられて、改めて大杉さんのことを好きになるウェブサイトとなっているんです。

【1周忌によせた息子さんのコメントも必読】

大杉さんの息子で写真家の大杉隼平さんも、「大杉漣記念館」がオープンしたことに対して、

「沢山の協力ありがとうございます」

とツイッターで言及。またインスタグラムに父に対する深い思いをつづっていて、どれほど父のことを愛していたのか、大切に思っていたのかが伝わってきて、目頭が熱くなります。

【寂しいけど嬉しい】

さらに胸を打つのは、「大杉漣記念館」にアクセスすると真っ先に出てくる、約12分半におよぶ動画です。

大杉さん本人のプライベート映像からスタートする動画をみていると、まるでまだ大杉さんが生きているようにすら思えてきて、よりいっそう寂しさが募ります。

けれど同時に、すぐそこにいて触れられるような距離感が、心を温めてくれることもたしか。大杉さんの笑顔に会いに、あなたも訪れてみてはいかがでしょうか。

参照元:大杉漣記念館YouTubeTwitter @OKinenkanTwitter @shumpeiohsugiInstagram @shumpeiohsugi_photographer
執筆=田端あんじ (c)Pouch

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▼開設したスタッフのみなさん、ありがとうございます!

▼息子・隼平さんのツイッター

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父、大杉漣が旅立ち1年が経とうとしています。 小さい頃からよく遊んでもらい、よく喧嘩をし、多くの時間を共にしてきました。 本当に親友のような人でした。父を一人の人としてどれだけ好きだったかを痛感する日々でもあります。 「生を与えてくれたこと。育ててくれたこと。」 できるならきちんと「ありがとうございます」を伝えたかったです。 父がいなくなり、父のことを想うのと同じように母のことを考える時間でもあります。 何気ない時間の中で寂しそうな母を見ると、父の代わりになれなくてごめんね。と思います。 揺れ動く気持ちの中で、気持ちを整理する時間を持ちました。一緒に行こうと約束していた場所。かつて共に訪れた場所。 あたりまえにあったはずの日常。その時間がいかに大切で儚いものだったかを感じています。 共に旅をした父の写真。革の色がつきました。時の流れを感じます。 「いつになっても不安と隣り合わせだよ。下積みが終わることなんてない。」 小さい頃から朝起きるといつも台本を読んでいた父の姿を思い出します。 最後の最後まで写真展用の額縁をを作り続けてくれた父。それは父が残してくれた大切な気持ちだったように思います。「お前は自分のやるべきことをやれ。」そう言いながらも、どこかで必ず支えようとしてくれていたのです。4月、徳島、東京で写真展をやります。今の想いをきちんと写真を通して伝えたいと思いました。 これからも写真を撮り続けたい。誰かの記憶に残る写真を撮りたいと思っています。 父が歩んだ道のり。決して平坦では無かったと思います。小さい頃の記憶を辿ると、本当に生活をするのが苦しかった時期も長くありました。 ただ父と母はそれに勝る愛情と生きる力をくれたように思います。そして最後の瞬間まで努力し続けた人だと思います。 時間が経っても思います。一瞬でもいい。会いたい。話したい。 「ありがとう」もし伝えられるなら側にいる人に伝えて欲しいと思います。伝えられなくった時にどれだけその想いを伝えたかったかを考えてしまう日々です。 父の言葉「現場で喜び、現場で傷つき、そして現場で生きる。ぼくは現場者だ。」 多くの方の支えがり、応援してくださる方がいて父は現場にいることができたのだと思います。 改めて感謝いたします。本当にありがとうございました。 今の姿。これからの姿を見ていて欲しいと思います。教えてくれたこと。向き合う姿勢を常に示してくれたこと。与えられた命を大切に生きていきたいと思います。そして挑戦し続けたいと思います。 あなたは今どうしているのでしょうか。 どこにいてもあなたらしくいて下さい。 大杉隼平

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