先日開催された第92回アカデミー賞で、作品賞・監督賞・脚本賞・国際長編映画賞の最多4部門に輝いた映画『パラサイト 半地下の家族(以下、パラサイト)』

映画を観て、「この監督の作品をもっと観てみたい……!」と思った人もいるのでは?

そこで今回は、ポン・ジュノ監督作に注目! いま観ておきたいポン・ジュノ監督作品5つをご紹介したいと思います。

1. 『パラサイト』のような家族愛・テンポ・スリルを求めるあなたに
『グエムル 漢江の怪物』

ソウルを流れる漢江からある日突然飛び出してきた謎の怪物。河川敷で売店を営みながら暮らしてきたパク一家が、怪物に奪われた娘を取り戻すべく、家族一丸となって奮闘する様子が描かれます。

注目したいのは家族の愛と絆、次々場面が展開するテンポの良さ、そして怪物や “別の敵” と対峙するたび訪れるスリル。『パラサイト』と似た要素があるので、同作の鑑賞後いちばんに観るにはおススメの作品です。

なおパク一家の長男で、怪物に娘を奪われた父を演じているのが、『パラサイト』で貧乏一家の父役だったソン・ガンホ。ポン監督作品において欠かせない役者の1人なので、顔を覚えておくといいかも!

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2. 驚愕のラストに震えたいあなたに
『殺人の追憶』

韓国で実際に起きた華城連続殺人事件を題材にした作品。ある田舎町を舞台に、同じ手口で若い女性が次々殺されていくなか、タイプの異なる2人の刑事が対立しながらも捜査を続けてゆく物語です。

刑事の1人を演じるのがソン・ガンホ。犯人を追い続けるもなかなかたどり着けず、事件は迷宮入りとなるのですが……。ラストで明らかになる真実に鳥肌がとまらなくなるハズ!

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3. 息子のために母はどんなことでもする…ポン監督ならではの「毒」を感じたいあなたに
『母なる証明』

貧しい暮らしをおくる母と障害のある息子。ある日息子に殺人の疑いがかかり逮捕されてしまうのですが、無実を信じる母は真犯人探しに没頭します。

手段を問わず息子を守ろうとする母の姿に家族愛を、物語の結末にポン監督作品につきものの「毒」を感じる作品となっておりますよ~。

また息子を演じるウォンビンがすさまじくイケメンなので、この点にもご注目いただければと!

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4. ポン・ジュノ×ハリウッドの融合を体験したいあなたに
『スノーピアサー』

ポン監督作品常連のソン・ガンホと、キャプテン・アメリカ役で知られるクリス・エヴァンスが共演した今作。

地球温暖化防止のため薬品を散布した結果、氷河期が再来。なんとか生き延びた人々は「スノーピアサー」という名の列車の中で暮らすことになるのですが、そのなかでは残酷な格差社会が形成されていて……といった近未来SFテイストなお話です。

列車の最後尾にいる格差の “最下層” にいる者たちが、列車の最前にいる “支配者” に反撃。前へ移動しながら戦いを繰り広げていく描写は、日本でもヒットした韓国映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』を彷彿とさせます。

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5. ファンタジックなポン・ジュノワールドに浸りたいあなたに
『オクジャ』

今回紹介するなかで唯一のNetflixオリジナル作品。山の中で、巨大なブタ・オクジャと共に暮らしてきた少女が、アメリカに連れていかれてしまったオクジャを取り戻すべく奮闘するストーリーとなっています。

オクジャがとにかくかわいいし、一応ハッピーエンドですが、なんともいえないモヤモヤ(毒)が胸に残るところがポン監督作品ならでは。

ちなみに『パラサイト』で貧乏一家の長男役を演じたチェ・ウシクや、海外ドラマ『ウォーキング・デッド』でグレン役を演じたスティーヴン・ユァンも出演しています。

参考リンク:Netflix

ポン監督作品は『パラサイト』が初めてというあなたは、今回ご紹介した順番で観ていくのがおススメ。またなぜかポン監督作品には「飛び蹴り」がよく出てくるので、5作品のなかから該当シーンを探してみてくださいっ。

執筆:田端あんじ (c)Pouch