ローソンで絶賛発売中のプレミアムロールケーキ。スポンジの真ん中にクリームがたっぷりと入った、いわゆるスプーンで食べるロールケーキのことですが、なんとひとつひとつ手作業で作られているということが判明したのです。
このロールケーキは1年間で約5000万個を販売する大ヒット商品ということで、手作業で作るなんて考えただけで気が遠くなりそう! はたして本当に手作りなの? 真相を確かめようと、とあるラボを訪れてみました。
そこは、ローソンスイーツの開発室(極秘!)。そのとき丁度ラボで作られていたのは、12月7日(火)より新発売の「プレミアム宇治抹茶と黒胡麻のロールケーキ(丹波篠山産黒豆入り)」(210円税込)でした。なんというグッド・タイミングでしょう。発売よりもひと足先に食べられてうれしい……じゃなかった、この機会に新作商品のヒミツをたっぷり知ってしまえ!
目の前に恭しく出されたのは真っ黒で平べったい生地。この生地には、黒ゴマと竹炭が練りこまれているそうです。竹炭といえば、ミネラルを多く含んでいて健康や美容に良いと最近評判になっていますが、なかなか食べる機会は少ないのではないでしょうか。ぜひとも、この機会に竹炭も堪能してみたいところです。
さて、この一枚生地を均等に切り分けて帯状にしたあとから、問題の手作業が始まります。
丸型(プレミアムロールケーキ専用)の容器の中に、くるりと器用に手で入れるのですが……一見簡単そうでも、やってみるとこれが意外に難しい! 「容器に入れる際、生地がとても柔らかいのでコツをつかまないとすぐにボロボロになって売り物にならなくなってしまいます。スピードも気にしなくてはならないし、かなり神経使ってます」とローソン専属パティシエの工藤さん。
もちろん開発ラボで作っているからではなく、実際に工場でもこの方法で作るというから驚きです。ロールの中心はクリームしか入っていないため、柔らかすぎてロール型にしてから切り分けると潰れてしまうんですって。そのため、従業員の苦労もひとしおのようです。
難しいながらも優雅な手さばきで、あっという間に生地を容器に入れ終えると次は空洞になっている中央部分にクリームをねと~っと入れます。仕上げに、黒豆をちょこんと乗せて完成。これらの工程すべて工場のお姉さんたちが担っているそうですが、すごい速さでできるそうです。まさに職人技!
完成品を説明しますと、竹炭と黒ゴマが練りこまれた柔らかい生地の真ん中には、老舗である辻利一本店の宇治抹茶を使用したクリームがたっぷりと入っていて、その上には、高級黒豆として名高い丹波篠山の黒豆がふたつも乗っております。
特に、この黒豆をそろえるのは大変苦労をしたそうです。ひとつの商品にふたつも使用するので、形や大きさも合わせなくてはならず、市販品ではなく豆から煮て作っているため、かなり手間や時間がかかっているとのこと!
その努力のかいあって、こだわりの黒豆はびっくりするくらいねっとりと上品な甘さ! さらに、抹茶クリームと竹炭が練り込まれた黒ゴマの生地とが口の中で程良くとけあい、なんというかもう、記者は思いがけず至福のひとときを満喫してしまいました。
ここでは日々戦いだと、工藤さんは話します。企画側と開発側の主張がぶつかり合い、ダメ出しが連続することもあるそうです。一見華やかにみえても、一筋縄にはいかない世界。でも、それだけ遣り甲斐もたくさんあるのだとか。コンビニで美味しいスイーツが食べられるのは彼女たちの努力のおかげ。今後の活躍にも期待大!
こういった日々の苦労の中から、素晴らしい商品が生まれるんですね。作り手の愛情もたっぷり入った和菓子屋さんのような本格スイーツ、皆さんもぜひご賞味くださいませ。(記者/ 雨傘)