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「一生懸命ウ○コに携わる者たち」が作った「トイレ型レストラン」の衝撃メニュー!

2011年5月19日

台湾台北市。ここにもまた、我々の常識を覆す食べ物が多く存在します。

斬新な閃きの元につくられた「モダン・トイレ・レストラン」の衝撃メニューは、カレーやソフトクリームなんかが便器型お皿のなかに、ぐじゅわ~っと入って臨場感たっぷりに出てくるということで、もっぱら台北市内の若者に大人気らしい。

いったい、何がそんなに彼らの「トイレ」情熱を掻き立てるのだろうか?

偶然台湾にいた記者は、考え出したら居ても立ってもいられなくなり、急きょ台北の若者が集うオシャレな街・西門にある「便所レストラン」へ向かうことに。

立体のドデカい便器の看板がくっついているというのに、そのわずか50メートル手前で地元の台湾人にトイレ・レストランへの道を尋ねた記者。近くを歩いていた台湾人(1名)に聞いただけなのに、周囲にいた人々も寄ってきてくれ、みんなが口をそろえて教えてくれました。

「あそこだよ!」

彼らが指を差したそのすぐ先に、強烈なトイレ建築が見えました。台湾人の優しさに触れることができ、嬉しかった反面、ちょっぴり恥ずかしい。

さぁ気を取り直して、いざ、トイレ・レストランへ! 店の外見のみならず内部も雰囲気良好。室内は、トイレを否応なしに思い起こさせてくれる全面タイル張りで、イスは西洋便器、机はバスタブや洗面台で代用されています。カラフルでポップな雰囲気は女性ウケが良さそう。

その洗面台の中には、来客のメッセージがたくさん入っていました。良くみると、幼い子供が書いたと思われる筆跡で、「日本加油(日本ガンバレ)」の文字が。思わず、ジーンと泣けてきます。

さて、メニューを見ると、西洋便器に乗った鍋、浴槽に入ったグラタン、洗面所(?)に乗ったパスタ、西洋便器に入ったカレー、和式便器のスイーツ、屎瓶に入ったドリンクなど、なかなかの品揃えです。悩んだ挙句、ここは定番の西洋便器のカレー(190元/約 534円)と、和式便器のソフトクリーム(100元/約281円)を注文することに。

記者がおのぼりさん気分で店内を撮影しようと席を外している間に、肝心のカレーが運ばれていました。あら、意外に美しい盛り付けで拍子ヌケです。

まず、カレーの感想を述べる前に、ちょっと気になることが。

えーと……料理の向こう側に、なぜかマンガに出てきそうな「ウ○コ」が置いてあります。しかも、陶器でできていて持ち上げると、ズシリと重い。こ、これは、便器型カレー容器のフタだったのかしら? 見逃してしまったことを深く後悔する記者。しかしながら、お腹が空きすぎて店員に尋ねる元気はもはやなし。

気を取り直して、便器にモリモリと入ったカレー(具だくさん)を実食!!

便器にドロ~リと入ったカレーは、かなり美味しそう。記者は、このシチュエーションを最大限生かそうと思い、あらゆる想像をしながら食べようと努力しましたが、もうどこからどう見てもカレーにしか見えません。(そりゃそうですカレーはカレーですから)。自分でも、いったい何を期待していたのかと不思議に思うくらい、物足りなさを感じつつ、ひとくちパクッ。

か、辛いけど、おいしいい~! 日本で食べるカレーとほぼ同じ。ピリ辛! だけど、何かが変。なんだかすごく熱い。食べれば食べるほど、汗がどんどん滴り落ちてきます。辛いせいかと思ったら、それだけではありませんでした。

なんと良く見たら、グツグツと煮え立っているじゃないですか! 便器容器を確かめてみると、なんとトレーの下で液体燃料が煌々と燃えていました。これは単なるトイレの容器に入ったカレーなんかじゃない、実態は「燃える地獄の便器カレー」だったのです。レベル高いなあ!

お次は和式便所にポトンと落とされたソフトクリームをば!

日本の一般的なソフトクリームよりもあっさりしていて、高温多湿の台湾で食べるのに適した味わいです。とにかく、このトグロ、たまらんですたい! 良く見ると、バニラとチョコのミックスです。ぐちゃ~っとかき混ぜると、より一層それらしさが出てステキです。

こんな感じで、十二分に便器食事を満喫することができました。満足満足。

せっかくなので本物のトイレへ行ってみると……。脱力するくらいに普通の和式。先ほどのソフトクリームが懐かしく思い出されます。

一方、洗面所はというと……。なんたるセンス、西洋便器風でした。これは、間違えてやってしまう人もいるのではないかと心配になるほどに、リアルなデザイン。いや、便器部分は本物のようです。なかなか凡人には思い付かない発案に、記者はなぜか嫉妬さえ感じるのでした。

最後に、日本語が堪能でAKB48のメンバーにいそうな女性スタッフをカメラに収め、大満足で店を後に。スバラシキ、便器天国! 台湾へ行った際は、みなさまもぜひ一度お試しあれ。

ちなみにですが、公式サイトにある日本語の説明文は、かなりの破壊力だということが判明。

「私たちは理想のために一生懸命「ウンコ」に携わる者たちです。この一風変わったアイデアは、ある日、トイレにしゃがんで日本の漫画『ドクタースランプ』を読んでいる時にひらめいて決定したのでした。」(moderntoilet.com.tw 日本語ページ「トイレの由来」より)

なんといいますか。爽やかな風を真っ向から受ける若者の、潔い宣言とでもいうか。「ウンコ」(もはや○にしなくてもいいだろう)自身も、外食業界でこんなに真剣に扱われるなんて、思いもしなかったのでは。そして、きっかけは紛れもなく「日本の影響」であることがわかった今、喜ぶべきなのか否かわかりません。

さらに衝撃的な文章は続きます。

「和式便器型カップにウンコそっくりなチョコレートソフトクリームを搾り出し、おもしろかわいい様子はみなさんに大変ご好評をいただきました。」(同上引用)

台湾人と日本人は感覚的にも良く似ているという話を度々耳にします。ということは、便器に入ったウンコそっくりなチョコレートソフトクリームを見て、日本の若い女の子たちがキャーキャー喜ぶ日もいつかくるのでは……。

「トイレ・レストラン」が日本に上陸するときは、江戸時代のトイレ(桶?)や、縄文時代のトイレ(単なる穴)を再現するなど、さらにリアリティが追及されているに違いないな。そうだ、間違いない! モンモンと考えながら、記者はまたヒシヒシと込み上げる意味不明な敗北感に浸るのでした。(下の話、長々と失礼!)

(写真、文=めるりんこ)

参考元:moderntoilet.com.tw/jp (http://bit.ly/jh9GcD

▼モリモリと具が入った便器カレーを真横から見たところ
遠目に見るとなんとなくリアル

▼便器ソフトを真上から見たところ

▼便器ソフトをすくってみたところ

▼トイレレストラン代表? のキャラクターたち。

▼入口にあった不思議スポット。ピンクにすればウ○コも可愛く見えるもんです

▼店内に張られていた、便器料理のポスター

▼自分の家の便器のフタも変えたくなっちゃう。
とってもデザイン性抜群のフタたち

▼お店に寄せられたメッセージには、
中国語、英語、日本語、韓国語などの言語が書かれていました

▼気まずいどころか、デートでも大盛り上がりな予感のカワイイ店内。
電気のカサの形もやっぱりウ○コ☆

▼便器グッズもたくさん売ってま~す! どれにしようかなあ♪

▼やはり、フタだったのか? トレーよりもひと回り小さいのだが…

▼屎瓶型のドリンク入れ♪ これでジュースをゴクゴク一気飲みしたくなるのはなぜなんだ!

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