最近は都会でも早期結婚が望まれる傾向にあるようですが、はたして、それが女性の本当の幸せなのでしょうか。女子力の高いキャリア系女子たちは疑問を感じています。
仕事のキャリアアップを図る向上心の強い女性の多くは、結婚など二の次。まずは仕事を頑張りながら適当に恋愛をして、30代後半になってから好きな人とようやく結ばれたいというのが理想のようです。しかし、そんなにうまく事が運ばないのが現実。彼女たちは、突きつけられる現実と理想の間で日々悩んでいます。
30代になったばかりの大手企業に勤めるA子さんは次のように話します。「周囲に、結婚しないの? って最近良く聞かれるけど、むしろ晩婚で良い。1度きりの人生を今から誰かに縛られて、好きなことができなくなるのが義務だというならば、これまでしてきた努力はいったい何だったの? ってことになる。これからの人生を自分らしく生きられるかどうかは、明らかに今の仕事の頑張りにかかっているし」と志の高さを述べ、
「それに、早期退職した女性の多くは、キャリア系と比べるとどうしても締りのない身体になりがち。それはジムに行ったところで改善できるものでもなく……年齢が若いのに結婚した途端、完全にオバサンと化す人が多くなるのは不思議だわ。彼女たちが主婦になって幸せなのはわかるけれど、それは私の価値観ではないのよ。ただ、それだけのこと」と、結婚後の自分の姿も想像して、失望するようです。
20代後半のB子さんは、「結婚しないと周囲から人間失格みたいな目で見られるとか、私たちは自分の生き方さえ自分で決定できなくなってしまったの? 世の中にこういう価値観を植えつけた、メディアや広告代理店にも責任があるのでは。意識の高い女性が生きにくい社会にしてどうするのよ。だったら最初から、昔のように女性には内に籠るよう教育してれば良いんじゃないかな」。
30代中盤に差し掛かるキャリア系C子さんは、「同期は結婚している人がほとんどだけど、結婚して良かったって言ってる人がほとんどいないことに驚くわ。離婚する人もチラホラと出てきたけど、なぜか結婚歴のない私に相談してくるのは、独身だから暇だと思われてるのかしら? それに、結婚に踏み出せないもうひとつの理由。それは、浮気よ。実際、私も結婚してる男性から良く誘われるの。もちろん断るけれど、奥さんはこのこと当然知らないよね……自分も結婚したら、見えないところで旦那にこんな仕打ちされるのかしら。考えただけで、ぞっとする」。
このように、あまり結婚願望のない女性たちは、結婚生活になんの期待もしていないどころか、マイナスとしか捉えていない様子。
とはいえ、実際のところ世の風潮に流されて価値観が折れつつあるというA子さん。
「周囲がどんどん結婚していく中、やっぱり自分も皆と同じことをした方がいいのかも、とも時々思います。結婚する男女の年齢差を考えると、男性はある程度年齢が高くても、若い女性と結婚するなんてザラですし。女性は子供を産まなくてはならないから、やはり母体は若い方が良いというのもわかります。ただ結婚できない一番のネックは、色んな男からアプローチされても、誰とも結婚後の想像ができないこと。デキちゃった婚でもして、もう妥協するしかないのかな。世間体のために結婚……それもまた違うような」。
心の中では、元気な赤ちゃんを産むためにも、すぐにでも結婚はした方が良いのはわかっている。だけど、結婚すなわち人生の妥協につながるという、深刻な思いもあるようです。女性たちの複雑な胸の内、一番良い解決策は、いつかやってくるのでしょうか。せめて独身女性たちが、好奇の目で見られるという風潮がなくなり、堂々と胸を張って生きられるようになって欲しいと、同じく独身の記者は切に願うのであります。
(文=町田あすか)