ソースカツ丼は、薄くスライスした豚肉に細かいパン粉をまぶしてカラリと揚げて、特製のウスターソースにくぐらせてご飯の上に乗せたもの。ヨーロッパ軒創業者の高畠増太郎氏がヨーロッパでの料理留学中に学んだドイツ仕込みのウスターソースを使って考案し、1913(大正2)年に日本で初めて披露されました。
日本生まれのカツ丼をヨーロッパ風にアレンジした独特の料理として当時から注目を集め、今年で98年の歴史を誇ります。
そんなソースカツ丼をぜひ食べてみたいっ! と記者は福井市中心部にあるヨーロッパ軒総本店に出かけました。昔ながらの食堂風の店内に入ると、平日の午後2時を過ぎだというのにたくさんの人が。
メニューのなかから選んだのは、一番人気の「カツ丼セット(1050円)」。混んでいるから時間がかかるかなと思いきや、5分ほどでカツ丼登場。小さめのかわいい丼に入って出てきました。
丼のふたを開けると、丼からはみでんばかりにドーンッと豚カツ3枚がお目見え! カツとその下のご飯にはソースがたっぷりと染みこんでいて美味しそう。早速、口に入れてみると……、サクッと揚がった豚カツとサラっとして甘みのあるウスターソース、そしてそのソースが染みこんだ白ご飯が絶妙なバランスで絡み合い旨いっ!
ガツガツと一気に食べちゃいました。ウスターソースがかかっているからでしょうか、懐かしさとB級グルメ感がいっぱいで、一度食べたらまた食べたくなる、そんな味。98年も愛されている理由が分かったような気がしました。
夏休みの時期はソースカツ丼目当てにやってくる観光客の方も多いようで、私がお店にいた間もひっきりなしにお客さんが来店。芸能人やミュージシャンが訪れることも多く、店内にはたくさんのサインも飾ってあって、ホント大人気です!! 皆さんも福井県を訪れるときは、ヨーロッパ軒のソースカツ丼、ぜひご賞味あれ。
(取材、写真、文=シナモン)
参考:ヨーロッパ軒総本店(http://homepage2.nifty.com/yo-roppaken/)
▼うまそうな丼ぶり