一度聞いたら忘れられないのに、石川県に県外ではほとんど出回らないというお酒があるそうです。その名前は「吟醸 一青(ひとと)」。「一青」と聞いて「あ!」と思った方……正解です! このお酒は歌手の一青窈さんと浅からぬ縁があるみたい。
■石川県鹿島郡中能登町一青
一青は中能登町に実際にある地名で、一青窈さんが高校生の頃に亡くなられたお母様の出身地でもあります。地名の由来は諸説ありますが、「しとと」という霊鳥がいてその羽の色が青かったため「一青」という字があてられたとも言われています。
■「吟醸 一青」
「吟醸 一青」はその一青地区にある醸造元・池月 鳥屋酒造で作られています。吟醸というとドッシリしたイメージが強いですが「一青」は華奢でスリムなボトルに地名からとったのか濃いブルーが印象的です。
■飾り気のないまっすぐな味
まず香りですが、アルコールの香りがあまりしません。そして口に含むと……ん!? あんまりお酒っぽくない! 後からふんわりと日本酒の甘さとまろやかさが広がります。シンプルだけど、決して粗くなく計算されつくしたような……
あ! よくお酒の味を「磨かれた」と言いますが、このことを言うんだぁーっ! まさにその表現がぴったりです。一青窈さんの歌詞のような飾り気のないまっすぐな印象を受けます。お酒特有のキツさがないので普段はあまりお酒を飲まないという女子も抵抗なく飲めそうですよ♪
ちなみに、中能登町には「一青」のほかに「花見月(はなみづき)」という地名があります。一青さんの代表曲『ハナミズキ』と同じ読み方なのは偶然でしょうか? なお、「吟醸 一青」はあまり県外に出回ることはないそう。ネットでも買えますが、こののどかで美しい地に行ってみてもいいかもしれません。
(写真、文=おおさか もぐみ)
▼こちらが鳥屋酒造さん