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「積みすぎっ」とツッコミたくなること必至! 中国の運び屋さんたちの写真に込められた社会批判

2013年4月6日

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スタントなしのアクションといえば、香港映画。「高すぎ」な場所からの落下や「早すぎ」なカンフーで一世を風靡したのをご存知の過多も多いのではないでしょうか。他にも「撃ちすぎ」、「飛びすぎ」など、ともかくとことんやるのが中国流。エネルギッシュな国民性を象徴するかのようです。

そんな「○○すぎ」は労働の現場にも。例えば発展を続ける都市、上海の港湾地区で働く運び屋さんたちの運びっぷりはまさにアメージング。今回は、自転車やリヤカーの限界に挑むかのような、彼らの「積みすぎ」な姿にインスパイアされた写真をご紹介します。

運ばれているのは、ペットボトル、花、椅子、パイプ、チューブ、タイヤにマットに段ボール、何かの箱やら部品、そして謎のブタキャラ……などなど。

あり得ない高さにまで積み上げられたその姿に、思わず「オイッ!」とツッコミの声が上がるこれらの写真、実はウソ。フォトショップで盛られているんです。

作品を撮っているのはフランスの写真家アラン・ドゥローム(Alain Delorme)氏。この『Totems』というシリーズには、”Made in China” 商品が象徴する現代の行き過ぎた消費社会への痛烈な皮肉が込められています。

「一見、スーパーヒーローなみの量の荷物を運んでいる写真ですが、観る人は、すぐに彼がその荷物に飲み込まれてしまいそうな印象を受けるはずです。それは消費者の姿そのものです。」

たしかに、強烈なインパクトとユーモアの裏に、どこか現代の物悲しさも。不思議なネジれた感覚は、ちょっと ”あり得そう” なところがミソなのかもしれません。

「私たちは皆、宣伝に駆り立てられて所有したいと願う ”物” の奴隷なんですよ。」と語るドゥローム氏。笑い転じて考えさせられる、素敵な作品ではないでしょうか。

(文=黒澤くの)
参照元:fastcoexist.com

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