あなたはピアノ、弾けますか? ピアノが弾けない人にとっては、ひとりで弾くのでもう大変! 2人で連弾なんて夢のまた夢という感じかと思いますが、世の中には、なんと2台のピアノを8人がかりで弾くスペシャルな強者たちがいるのです。
今回ご紹介するのは、海外サイト『YouTube』の「2 Pianos, 16 Hands」という映像。2台のピアノを16本の手、つまり8人で弾くというものです。
大きなホールのステージ手前に2台のグランドピアノ。そこに全身黒づくめの服に身を包んだ8人の男性が登場するところから始まります。通常2人で座る鍵盤前に、決して小さくはない男性がそれぞれ4人。なんだか奇妙な光景で、観客からは思わず笑いがこぼれます。
しかし、演奏が始まると、その巧みな指さばきに観客たちは見入ってしまいます。鍵盤全体を使った躍動的な手の動き、「むむ、ただ者ではない」と会場の誰もが思ったことでしょう。それもそのはず! 実は、彼らはダブリン国際ピアノコンクールの優勝者たち7人+今回アーティスティックディレクターを務めるピアニストひとり。いずれも世界で活躍する一流のピアニストなのです。
それだけスゴイ人たち、なので8人の連弾も朝飯前のようで、ときにニコニコ笑みをたたえながら、ときに頭をかきながら、ときに手をグーッと上に伸ばして、なんかもうやりたい放題で弾き続けます。そのため、会場からはチョイチョイ笑いがわき起こり、神業なのに爆笑してしまうという不思議な光景が収められているのです。最後は、会場から割れんばかりの拍手が贈られ、大興奮のまま幕を閉じます。
一流のプレイヤーたち、魅せながら弾くのがうまい! さすがです。彼らの姿を見てもっともっと演奏を聴いてみたいと思った人も多いのではないでしょうか。そんな方は、こちら「PAUL DUKAS (1865-1935) L’Apprenti sorcier」の映像も見てみてください。今度は、8台のピアノにそれぞれ1人ずつ座り、8重奏が繰り広げられます。
曲は、ドイツの文豪・ゲーテの詩を管弦楽で表現した「魔法使いの弟子」。ストーリーが展開するように進んでいくドラマチックなメロディが、8人の神の手によって奏でられるさまは圧巻。ラストの一音まで引き込まれてしまいます。
実はスゴーイ8人のピアニストたちによる神業演奏。見ればあなたも圧倒されること間違いなしですよ。すばらしいその音色にぜひ耳を傾けてみて!
(文=シナモン)
参照元:YouTube=DIPianoCompetition 1, DIPianoCompetition 2
▼鍵盤の上に手・手・手
▼実はかなり窮屈そう……
▼演奏を終えて、手を挙げて観客にこたえる8人
▼こちらは8重奏。グランドピアノ8台は迫力あり
▼白い服の人は楽譜めくる係。この人たちもなにげにすごい
▼超真剣な表情。一流プレイヤーの本領発揮