読者の皆さん、幸せですかー!? 「忙しいし、目標達成できるかギリギリだし、幸せじゃないよっ!」と思っている皆さんにこそお知らせしたい法則があります。
その法則は、TEDという世界の叡智が講演をおこなうカンファレンスで紹介されたもの。心理学者のショーン・エイカーさんが「幸福と成功の意外な関係」というスピーチのなかで説明しました。彼は「『幸せになるためには、成功しなくてはならない』と考えがち。でも実際には逆なのです。」と主張しているのです。
このTEDの動画は無料で見られるし、動画で見た方がエイカーさんのスピーチのおもしろさを笑いながら学べるのでオススメ。ただし12分あるので忙しい皆さんには「長過ぎる!」と思われちゃうかも。
ということで紹介をかねてダイジェストでお伝えします。
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■「幸せ」を決めるのは「環境」ではない。脳がその環境をどう処理するかによって幸せかどうかが決まる。
皆さんは自分がどんな状態になったら「幸せだ」と言えると思いますか? 「会社で昇格したら」「あの会社に転職できたら」「デビューしたら」等、環境によるものを思い浮かべているでしょうか?
エイカーさんは、ハーバード大学に入ってくる学生たちのカウンセリングをしているうちに、あることに気づきました。ハーバード大学は、世界最高峰の大学。「ハーバードで学べるなんて、学生たちは幸せだろう」と思う人も多いでしょう。進学してきた学生も、志望して進学してきているはず。しかし、エイカーさんのカウンセリングを受けた学生たちは、入学して2週間後には、ハーバードにいられるありがたみよりも、競争や勉強の重荷、ストレス、不満を抱えるようになっていたのです。
一方で、同じ状況で「ハーバードにいられるなんて幸せ」と思う人もいます。つまり、自分が幸せかどうかは環境が決めるのではなくて、環境を自分の脳がどう捉えるかで決まってくるわけです。
■入ってくる情報がネガティブなものばかり。脳が「現実はネガティブなものだ」と思い込みやすい状態に
しかし、脳は「現実はネガティブなものだ」と思い込みやすい状況になっています。なぜならニュースで流れるものの大半は殺人や汚職、病気や自然災害といったネガティブなものだからです。
それは、ちょうど医学部に入った学生が、様々な症状や病気について読むうちに、「どれも自分に該当する、自分は病気だ」と思い込むことに似ています。
■今まで社会が一体となって「幸せ」を味わえないようにしてしまってきた
また、社会が一体になって「幸せ」を味わえないようにしてきたという側面もあります。
多くの企業や学校で教えているのは「一生懸命頑張れば成功できる。成功すれば幸せになれる」ということ。これは多くの子育ての本やマネジメント法などの基礎にもなっている考え方です。
でも、何かに成功するたびに脳がするのは、成功を再定義すること。良い成績を取れば、「もっと良い成績を取ったら成功」、良い学校に入ったら、「さらに良い学校に入ったら成功」、良い仕事に就いたら、「さらに良い仕事に就いたら成功」、販売目標を達成したら、「さらに高い販売目標を達成できたら成功」……。
こんな具合に、私たちが「成功したら幸せになれる」と考えた結果、脳はいつも、幸せを感じるための「成功」をいつも一歩先に設定してしまうのです。
■ポジティブな状態での脳は、ネガティブな状態の脳よりもはるかによく機能する
しかし、ポジティブな状態にある脳は、ネガティブな脳よりもずっとよく機能します。ポジティブな状態にある場合、脳はネガティブな状態よりも31%生産性が高くなり、販売成績では37%上がるという調査結果が出ています。ネガティブな状態やニュートラルな状態の時よりもポジティブな状態の時の医師の診断結果は19%も正確になります。
「幸せだ!」と感じながら活動をすることで、学習機能をオンにするドーパミンが分泌されて、脳はより熱心に早く知的に動くのです。つまり「成功すれば幸せ」なのではなく、「幸せだと成功する」なのです。
またエイカーさんたちの研究では、仕事上の成功はIQによって予測できるのは25%だけで、残りの75%は楽観度合いや、周りからのサポート、ストレスを脅威ではなく挑戦と受け取る能力にかかっているとわかっています。
■脳をポジティブに、幸せにする訓練方法
では、脳をポジティブに、幸せにするためには、どうしたらいいのでしょうか。エイカーさんたちは、開発した訓練方法は以下の5つのこと。これらを行なうと、脳が「現実はネガティブなものだ」と考える回路を書き換えることができます。
1.ありがたいなあと思うことを毎日新たに3つ書く
→これを21日分書き終える頃には、世の中にネガティブなものではなくポジティブなものをまず見つけようとするパターンが身に付きます。
2.過去24時間のポジティブな体験を日記に書く
→日記に書くことによって、脳がそれを追体験して、ポジティブになります。
3.運動する
→行動が大切であることを脳に教えます。
4.瞑想する
→複数のタスクを同時平行しようとして陥る文化的なADHDを克服し、手元の1つのタスクに集中できるようになります。
5.意識して親切な行動をとる
→メールソフトを開くたびに、誰かに称賛や感謝の気持ちの ポジティブなメールを書くという方法などでもOKです。
この訓練によって、体と同じように脳もトレーニングができます。こうすることによって、幸せになり、成功することもできるのです。
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いかがでしょうか? 短くまとめるために、順序を入れ替えて説明しているし、おもしろいところをすっ飛ばしちゃっています。笑いの要素を知りたい方は、動画をぜひ確認してくださいね!
言われてみれば、上司に𠮟られてストレスを感じたり不満を持ったりした時よりも、「𠮟ってくれて、なんてありがたいんだ〜」と思った時の方が良い仕事ができた気がする……。記者は今後、「幸せだから成功する」を肝に銘じて生きていこうと思います!
(文=FelixSayaka)
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