突然ですが、皆さん、ドアにはどのような種類があるか、思い浮かべてみてください。開き戸、引き戸、スライドドア、折戸、回転ドア……と、こんなところでしょうか? 本日ご紹介する「展開するドア」は、上記のどれにも当てはまらない、まったく新しいタイプのドア。
一見、何のへんてつもない普通のドアなのですが、長辺の真ん中あたりをひょいっと手前にひっぱると……え!? ふたつに割れた!? そして、なにが起きたのか把握できないでいるうちに、ふたつの正方形はそれぞれ回転。横に移動して、さっきまであった入口を塞いでいるというわけです。
何じゃこりゃ!? なぜ2つの正方形が回転するとき、ぶつからないの!! 心を落ち着かせて、よーく観察。すると、見えた! おりがみを折るときにつけるような、折り目が!!
懐かしいなあ。こんな折り目、昔、風船かなんか折ったときに、つけた気がしますよ。ふたつの正方形は、動かしたとき、それぞれの対角線に沿って「折られた」状態になります。そうすると、回転するスペースができるので、正方形どうしでぶつからないのですね。なるほど、折り目どおりに展開するから「展開するドア」! まるでSF映画に出てくるような外見なのに、原理はこんなにシンプルだったなんて、ニクいわ~。
こちらのドアをデザインしたのは、オーストリアのデザイナー、Klemens Torgglerさん。以前からふたつの正方形を回転させて開く形式のドアを作っていましたが、いずれも正方形の位置を前後にずらすことによって、ぶつからないように動く仕組みでした。今回は、どちらの正方形も同じ位置にあり、回転していない状態のドアは、まるで一枚の板。より、スマートなデザインになったのですね。
このドア、病みつきになりそう……ドアが開閉する様子を動画で見ているだけでも飽きないんですもの。実際に家にあったら、何時間も開けたり閉めたりしてしまうかも。Torgglerさんが過去にデザインしたドアは、「ARTELIER CONTEMPORARY」で購入できるとのこと。「展開するドア」もいずれ登場するかもしれないので、欲しくなってしまった方は、チェックしてみて!
真面目に将来の家に検討しちゃってますか? でも、お子さんが指をはさみそうでこわい? 大丈夫です! はさんでも痛くないそうですよ~!
参考元:COLOSSAL
執筆=大井たま (c)Pouch
▼2つの正方形(正確には4つの三角形)の連動がきもちいーい!
▼同じデザイナーの旧式ドア。これもいいけれど、金具と段差がちょいと気になる!?
▼はさまれても痛くないんですって!