子犬のモリー:「ねえねえ、ダグラスのお顔はどうしてこんなに大きいの?」
子犬のココ:「あんよもシワシワだねえ。かっこいいな~。」
子カバのダグラス:「気にしない、気にしない。今日もあったかいね~。」
ザンビア南東部のロワーザンベジ国立公園で、生後2カ月だったカバのダグラスが保護されたのは昨年のこと。すぐに近くの野生動物保護センターへ移送され、野生の生活に戻れるその日まで、センター職員に大切に育てられています。
ダグラスのママは死んでしまったのか。育児放棄だったのか。それとも運悪くはぐれてしまったのか。真相は闇のなかですが、ひとりぼっちだったダグラスが無事に保護されたのはとてもラッキーなことでした。
そしてダグラスにとってのもうひとつのラッキーは、モリーとココという兄弟ができたこと。テリー犬のモリーとココは、新しい仲間ダグラスが大のお気に入りで、3匹はいつも一緒。お口の中を覗いたり、耳のにおいをかいだり、まるで本当の兄弟のように3匹はいつも楽しそうにじゃれ合っています。(見た目はどう見ても、お父さんと子供達ですが……)
ザンビアでは象牙や食用肉を狙った密猟が絶えず、アフリカゾウ、カバ、ライオン、リカオンなどの絶滅が危惧されています。中でもカバは、アフリカゾウが減って象牙が取れなくなった代わりにカバの牙が狙われたり、近隣地域の戦争で飢えた人がカバの肉を食べるようになったりしたせいで、最近急激に頭数が減っています。ダグラスのママもそんな密猟者たちの犠牲になったのかもしれません。
世の中は厳しいけれど、優しいセンター職員と仲良しのワンコ兄弟に囲まれて、今はスクスク育ってね。そして大きくなったら、立派な野生カバとして巣立っていくんだよ。頑張れ、ダグラス!
参照元=22 words
執筆=中野麦子(c)Pouch
▼ ちょっとお耳の臭いかがせてね。
▼はい、虫歯はありませんね。
▼このコンクリ、ひんやりして気持ちいいんだよね~。
▼早く上がって遊ぼうよ~。