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「セミの羽化ティッシュケース」に「ダンゴムシBAG」? 生き物シリーズ作品に感じる、生き物と共存するこの美しくも神秘的な世界

2014年7月9日

ikimono4
精巧な作りの「アメリカザリガニの小物入れ」や、ティッシュを取り出すと羽化したばかりのセミの羽のようにも見える「セミの羽化ティッシュケース」。本物のダンゴムシのように丸まったり伸びたりする「ダンゴムシバッグ」

これらを作るのは「あまのじゃくとへそまがり」さん。作る作品はエジプトハゲワシ(鳥類)やナヌカザメ(魚類)からナメクジ(軟体動物)やなんとカビ(菌類)までと幅広く、日頃あまりバッグや小物のモチーフにならないような生き物達ばかりです。

■作家さんがすきな生き物をただ作っているだけ

「あまのじゃくとへそまがり」さんがこういった作品を作り始めたのは、ほしいと思ったのに売っていなかったからとのこと。モチーフとして選ぶ生き物には特に決まりはなく、奇をてらったわけでもなく、単に好きな生き物を作っているのだそうです。

ある生き物について詳しく書いた本を読むと、作品として作りたい気持ちが盛り上がるそう。特に研究者の方から生き物について直接話が聞けたときには、興奮して制作中の物をほっぽりだしてでも新しい生き物を作りたくなってしまうのだとか。生き物への愛が伝わってきます。

■いろんな生き物が知恵をこらして生きている世界ってすばらしい

最初はただただ作品のモチーフや精巧な作りに驚くばかりだったのですが、作家さんが「この生き物が好きだ」という気持ちを持って一点一点手縫いで作っているからか、じっくり作品を見ていくと記者はあることに気づきました。

それは、「そういえば、子供のころはもっといろんな生き物と仲が良かったな」ということ。世界は人間のものではないし、人間の好みでかわいいとか気持ち悪いとかと判断するのはおかしいのかもしれないということ。小さい頃は手のひらに乗せてコロコロと転がして慈しみ、動きに神秘を感じていたダンゴムシを、いつの間にか「気持ち悪いもの」として認識するようになったのはなぜだろう……。

あまのじゃくとへそまがりさんが作る生き物シリーズの小物達は、子供のころに見えていた、ダイナミックで神秘的でいろんな生き物と一緒に暮らしているという実感が持てる世界を思い起こさせてくれます。

作品はTwitterやホームページで紹介中。展示会情報等も更新されるので、気になった方はぜひのぞいてみてはいかがでしょうか。世界をちょっぴり違った目で見られるようになること、うけあいですよ。

【作家さん情報】
公式ホームページ:あまのじゃくとへそまがり
Twitter=@amaheso_sp
取材協力=あまのじゃくとへそまがり
取材・執筆 = 山川ほたる (c) Pouch

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