スタバのような敷居の高さがなく、フードやスイーツもそろっていて、気軽に入りやすいコーヒーチェーンのドトール。
ドトールの魅力は、ミルクレープやジャーマンドッグ、ミラノサンドといった軽食メニューの充実ぶり。とくに、看板商品のミルクレープには根強いファンがいます。
しかし、ドトール通なら食べておきたいスイーツメニュー……それはモンブラン。ミルクレープも美味しいけど、圧倒的にモンブランなのです。
今から、私がなぜドトールのモンブランを偏愛するのか、熱い語りが始まります。この記事が公開されたら、みんながモンブランを求めてドトールに駆け込み、日本中のドトールからモンブランが品切れになるかもしれません。
それくらいの魅力がドトールのモンブランにはある。私はそう信じているのです。
【モンブランはショーケースのスタメン】
ドトールのショーケースには、王者「ミルクレープ」が鎮座しています。そこにはいつも一緒に、「モンブラン」と「カボチャのタルト」が並んでいます。
ドトールといえば「ミルクレープ」と思っていたり、季節限定品をついつい頼んでしまったりすると、この2つを見逃しがち。あるいは「いつでもあるから今度でいいや」と、頼んだことがない人もいるかもしれません。
そんな人に、声を大にして伝えたい。この「モンブラン」と「カボチャのタルト」は、ドトールのスタメンだけあって実力がハンパないんですよ。特に「モンブラン」はめちゃくちゃ本格的で手が込んでいます。
【本場仕様のモンブラン】
まずは、モンブランの断面を見てください。頂上にはツヤっと光るマロングラッセ。外側には、ラム酒の香るマロンクリームがたっぷりかかっています。
そして、中にはみっちりと生クリーム。さらに中央には、カスタードクリーム入りのマロンペーストが入っています。底はチョコのかかったビスケット。
わかりますよね、この何層ものハーモニー。手が込んでるって思いませんか。え? クリームばっかりでスポンジがないじゃん……って? いや、実は徹底的なこのクリーム攻めこそが、本場のモンブランなのですよ。
パリに本店があるモンブランの老舗「サロン・ド・テ・アンジェリーナ」も、マロンクリームと生クリーム、底はメレンゲで構成されていて、スポンジは入っていません。
【甘いモンブランとコーヒーのマリアージュが最高】
……と書いている私も、初めて食べたときはクリームだらけで驚きました。しかし、この甘さが苦いコーヒーと合わせるとちょうどいいのです。
ドトールのモンブランのすごいところは圧倒的な栗の量の多さ。特に、外側と内側で異なるマロンクリームの味を堪能できるのがポイントが高いです。外のマロンクリームはしっかりした甘さで洋酒が香るのに対し、中は栗きんとんのようなほっこりとした味わい。シメとして、上にのったマロングラッセをじっくりと味わいます。
さらに、モンブラン好きにたまらないのが、1年中、限りなく本場に近いモンブランを410円と手頃な値段で食べられること。ケーキセット割引をやってる店舗なら、ドリンクとセットで600円です。
モンブランは通年で置いていないケーキ屋さんも多く、値段も下手すれば600円くらいします。しかも、スポンジ生地のものがほとんど。ドトール最高です。
【一度、改悪されたが去年の秋に復活】
そんなドトールのモンブランが、数年前にまったく別物に変えられてしまうという悲劇に見舞われたことがありました。
仕事がつらかった時期など、仕事の合間にドトールのモンブランを食べることが習慣となっていた社畜女子の私。ドトールのモンブランが、とっておきのご褒美だったのです。そんなさなかの、スポンジ生地になってマロンクリームの量も少なくなるというモデルチェンジ……。
当時の私はかなりのショックを受け、正直「ドトール終わったな」と思いました。同じような意見を求めて「ドトール モンブラン 変わった」などと、Twitter 検索したりも……。
「ドトールのモンブラン、元に戻してくれないかな……」と思いながら数年が経ち、去年2016年の秋にショーケースをのぞくと、昔のようなモンブランがそこに……! あのときのうれしさといったらありませんっ。
きっと私と同じようにドトールのモンブランファンがいて、「元に戻してくれ」と嘆願書でも出してくれたんじゃないかと信じています。私は諦めてしまっていました……。請願書を出してくれた救世主の方、どうもありがとうございます。ドトールのモンブランを愛する者として失格ですね。もう二度と無くならないよう食べ続け、コラムを書き続けます。
どうですか、モンブラン、食べたくなりませんでしたか? え、語り口がモンブランよりくどいからお腹いっぱい……? まあ、いいですよ。どうぞ、ミルクレープを頼み続けてください。
記事を書いたら疲れたので、私はこれからドトールにモンブランを食べに行くことにします。
参考リンク:ドトール スイーツメニュー
執筆・撮影=御花畑マリコ (c)Pouch