ゴールデンウイーク明けの5月7日、渋谷のコワーキングスペース「co-ba」の上に「co-ba library(コーバライブラリー)」がオープンします。
記者はひと足お先に内覧会へおじゃましてきたのですが、4000冊もの収容が予定されている本棚にはまだ何もない空っぽの状態。これらがすべて埋まったらどうなるんだろう……とワクワクする気持ちになりますよね♪
モードに応じて使える3タイプの部屋
さて、着工のタイミングからco-ba libraryは、ほかにはない独特な試みに取り組んでいたことでも話題に。Webで24時間リアルタイムに、内装工事の全工程を中継していたのです。
なんと視聴者はのべ4000人というから驚き! 普通ならば見ることのできない施設ができていく様子を見ることで、愛情がわくような気もしますね。設計はco-baを運営する株式会社ツクルバ、施行はHandiHouse Projectが担当しています。
co-ba libraryには、それぞれテーマを持った部屋が3つ並んでいます。手前から白い部屋、中央に木の素材感たっぷりな部屋、奥に黒い部屋。部屋によってまったくトーンが異なります。色や質感の効果ってスゴイんだなと実感。手前の部屋はとにかく明るいのが特徴です。ここでは雑誌を立てかけて表紙で“魅せる”そう。出版社からの献本雑誌だけではなく、新刊も随時入れていく予定とのこと。
中央の部屋がco-ba libraryの要となります。約200もあるという本棚が床から天井に至るまで、壁へびっしりと配置されている様に圧倒されてしまいました。この棚には本がジャンルや著者名順ではなく、提供者別に並べられます。棚はひとりにつきひとつとなり、最大200人が利用可能。最初はco-ba利用者が自宅に置いている本を、それぞれ持ち寄って並べていくのだとか。
ちなみに早い者順でどこの棚に本を入れるか選べます。利用する人が変わると、ここにある本も変わっていくという“流動性”があるのは、非常におもしろいですよね。ここはシェアライブラリーなので、本の貸し借りが行われます。そのやり取りは提供者と借りたい人とで直接行われ、co-ba library側は介在しません。そのため個別の棚にはTwitterアカウントなどが貼られ、提供者に直接連絡できるしくみになるのだそう。
さて、ちょっと異色な奥の部屋も気になります。瞑想ができそうな、ほの暗い光を放つシャンデリアがきれい。こちらの空間はco-ba運営者側からの発信に使われるそうです。置ける本は21冊限定。本を立てて入れる縦長い隙間が、本の固定席となります。ここへ並べられるのは歴史的な名著が中心なのだとか。テーマ性を持った本たちが、定期的に入れ替わっていきます。
興味領域以外のモノにふれられる場所
広さはおよそ122.3平米で、テーブル席は合計20席。ゆったりと余裕を持った配置になっています。中央の部屋では棚を机代わりに座って作業することもできますよ。床に使われている木は岡山県西粟倉村産の良質なヒノキで、ふれていると心地良いです。すべてあわせると最大40人が同時に仕事できるそう。またテーブル板は外して収納できるため、イベント会場としても積極的に使われる予定なのだとか。
人の本棚を見るのは楽しいですよね。その人が何に興味を持っているのかを察知できるのはもちろん、この人が興味のあることなら自分も知りたいと思うこともあるはず。確かに人それぞれ好みや興味領域は違っていて、興味の中心にあるものをつい手にとりがち。それは決して悪くはないことですが、自分の興味外の事柄にふれる切っ掛けになりそうです。
これだ! というものだけではなく「こんなのもあるけれど、どう?」と自分にとって未知の領域にあるものをco-ba libraryという空間は提案してくれます。普段あえて目に入れなかったものを見たり、ふれたり、試したりすることで、生まれてくるアイデアや考え方はあります。
さてさて、co-ba libraryが気になった方へ朗報! co-ba会員になると無料で利用可能になるそうです。またco-ba library専用会員も、現在限定30名で先行予約実施中とのこと。
また、5月5日〜5月6日(12〜17時)の期間、見学会が行われるので、ご興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょう。さらに、4月30日〜5月6日の期間、ビジター利用料半額キャンペーンが実施されるそうです。10〜19時の間にco-ba libraryを訪れると通常2000円のところがなんと1000円でお試し利用できます。
場所などの詳細はこちらを覗いてみて。まずどんなところなのかは、直接目で確かめてみて欲しい! 本は徐々に搬入中。5月初旬にはかなり埋まっているそうなので、連休中にぜひ足を運んでみるのも良ですよ♪
(写真、文=池田園子)
参考:co-ba library(http://library.co-ba.jp/)
▼入ってすぐ白い空間が広がる▼
▼奥にさらに2つの部屋が▼
▼床から天井までびっしりと本棚が▼
▼ここもデスクとして使えます▼
▼奥の部屋は黒トーン▼
▼本の収納スペースは21ヶ所のみ▼
▼タイプの異なる3つの部屋はモードで使い分けを▼
▼ステキな空間でした▼
▼完成イメージはこちら▼