Pouch[ポーチ]

さあて、おかしいのはドコ? 人の印象と目線の動きをうまく利用した広告写真

2013年1月22日

colgate_001

アメリカの大手メーカーによる、デンタルフロスの広告写真。幸せそうな夫婦が正面から大写しになっています。

せっかくいい感じの写真なのに、うーん、ざんねん! おとうさん、歯に青ノリはさまっちゃってるよー! デンタルフロスでちゃんとお掃除しようよ、というなんだか微笑ましい広告……と思ったら!

びっくりするような「仕掛け」が、この写真には隠れていましたそれは……

なんと、おとうさんの肩にかけた奥さんの手、指が1本多い! ギャアアアアアア! 超ホラーです! これって失敗画像、いわゆるPhotoshopミスじゃないのかー? 気づかないものかしら、見る方も作るほうも……

と、実がこれこそが広告のメインコンセプト。右上にあるコピーには

「人の注目を集めてしまうのは、指が6本あることよりも、お掃除してないお口。」

とあります。

写真にすごく変なところがあっても気づかないほど、歯の汚れは目立つものである。この広告を見るわたしたち自身が、そのことを証明しちゃうという仕掛け。最初にまず笑顔と歯の汚れのギャップにちょっと笑い、そのあとに自分が気づかなかった仕掛けに驚かされる……そしてしまいには歯をもっとちゃんと掃除しようって思わされます。うーん、これは1本どころか3本ぐらいとられた気分で爽快! こうした、人の心にすっと入ってくる広告・アイデアこそ、ほんとうに優れたクリエイティブワークといえるのでしょう。

ちなみに、この広告を手がけた米コルゲート・パルモリーブ(Colgate-Palmolive)社は、日本でこそあまり知名度がないものの、歯磨きの分野で世界中に大きなシェアをもつ大企業。数多くの気の利いた広告を世に放っていることでも知られています。今後もまたあっと言わせてくれるような広告を出してくれることを期待したいですね。

参照元:ADWEEK(http://goo.gl/jyJyK
(文=纐纈タルコ)

▼さてさて、どこがおかしいのでしょうか

▼やっぱり笑顔と歯を見ちゃいますよね

モバイルバージョンを終了