電車を乗り逃して、感じる。クリスマス前に彼氏が見つからなくて、感じる。そう、現代社会に生きるわたしたちにとって「ストレスを感じる」ということはあまりにも日常茶飯事。
誰にとってもありふれていて、そして誰にとってもやっかいなものだから、この「ストレス」というものについて、さまざまな誤解が世にはびこっているようです。
今回は「え!? そうなの??」と思わず誰かに伝えたくなる、正しいようで間違っていたストレスに関する勘違いを海外サイト「e HOW」より10つご紹介いたします!
勘違い1:ストレスは完全なる害悪である
ストレスのない人生こそ、健康的で幸福な人生であると思われがち。でも、アメリカ心理学会(APA)によると、人間のストレスはヴァイオリンの弦と同じようなものだそうです。ある程度のストレスがないと、ぼんやりとした調子はずれの音色になり、また過度なストレスはつんざくような音色になり、弦が切れてしまうことも。
ここで重要なことは、ストレスをうまくコントロールすること。ストレスが自分の精神衛生上、どの程度が適切なのかを見分けることができれば、よりプレシャスな人生を歩むことができます。ストレスのたまりすぎは身体的にも精神的にも害があるのはもちろんのことです。
勘違い2:ストレスに対抗する術はない
このストレスフルな社会に生きる現代人。ストレスを緩和させる術はあります。物事に優先順位をつけて、一度にすべての問題に答えを出さないこと。
ストレスのコントロールが上手くいかないと、やがて爆発します。友人や家族、同僚、信頼できる人に、自分の生活のなかで、急いで取り掛からなければいけないことは何のか相談するのもありです。1日で何とかしようと思わず、ある程度自分なりの時間目標を設定するといいそうです。
勘違い3:兆候がなければストレスはない
頭痛がするので薬を飲む。これもしかしたらストレスの兆候かも? 投薬によってストレスの兆候を覆い隠すことができるものもあるので、ストレスの兆候に気づくのはなかなか難しいことです。また、頭痛のほかにも動悸などの症状はストレスの兆候の可能性があります。
勘違い4:ストレスは誰にでも同じように影響する
ストレスに対する反応は人それぞれ。つまり、人によって、そのできごとをストレスと感じる人と感じない人がいるのです。たとえば、ストレスがかかると思われる大事な試験や大勢の前でのプレゼン、新しい職場などで、ヘトヘトになる人がいる一方、逆に能力を発揮できる人もいるのです。俗にいう逆境に強いタイプ。心の癖は人それぞれ。環境や人格によって何をストレスと感じるかは様々です。
勘違い5:ストレスは「嫌なこと」か「生活の変化」だけが原因である
「ストレス=嫌なこと」と思いがちですが、薬や嗜好物はストレスを悪化させるようです。例を挙げると、ぜんそくの薬、甲状腺の薬、ダイエット・ピル、風邪薬、タバコ、カフェイン、アルコールなどがあたるようです。
勘違い6:ストレスに立ち向かうには努力が必要だ
本来ストレス・コントロールすることは楽しいもの。ヨガをはじめ、絵を描いたり、お風呂に入ったり、楽器演奏、音楽鑑賞はストレス解消にもってこい。ストレスを感じていたら、思い切って休暇を取り、家族や友人と楽しいひとときを過ごす。自分が心から楽しい! と思うことを見つけたいものです。忙しい時こそストレス・コントロールは重要になってきます。
勘違い7:好きなものを食べればストレスはなくなる
ストレスを感じたらとりあえずチョコレート! と思っていたひと挙手! 好きなものを食べたいだけ食べる「やけ食い」はなんだかストレスに効きそうですが、身体に必要な栄養を摂らないと脳の働きは悪くなります。果物と野菜をたっぷり摂り、バランスのとれた食事をし、カフェインとアルコールを控えるのがベストだそう。
勘違い8:状況が良くなれば、ストレスは自然と消えてなくなる
ストレスは、生活のある一瞬の事柄に関係しているようですが、ストレス自体が一瞬で終わるという訳ではなく引きずることもあります。長引くと心的外傷後ストレス障害(PTSD)や強迫性障害、パニック障害などの深刻な病気の原因になることがあります。不整脈や息苦しさ、多汗、震え、眩暈などいつもと違う症状に気がついたらすぐに専門家へ。
勘違い9:ストレス解消の特効薬が存在する
万人に効くストレス解消の特効薬はありません。ストレスを上手くコントロールするには、自分に合った方法を見つけ出すこと。例えば、マッサージや整体などのリラクゼーションを逆にストレスだと感じる人もいます。
勘違い10:ストレスは大人の特権
無邪気に遊びまわる子供をも見て「ストレスなんてないんだなぁ」と思ったことはありませんか? 子供もストレスを感じます。辛いと感じること、死別や病気などは子供にとって大きなストレスになりますが、両親や祖父母は「楽しい」とされることに関しても注意が必要とのこと。
例えば、何か新しいことを始めるときもストレスを感じます。経験や知識が若い分、周りの大人が気づいて、ストレスのコントロールを上手く促してあげる。大人にとって些細なことでも、子どもにとっては大きなストレスになることがあるそうです。
いかがでしたか? 時間や仕事や、やるべきことに追われてるのに、ストレスを感じるなというのは無理な話です。でも、その受け止め方を考えることはできる。少しのあいだ立ち止まって自分の身体や心を良く観察して、ストレスと上手く付き合っていけたらいいですよね。
参照元:e HOW
(文=黒猫葵/ 画像=Pouch)