[公開直前☆最新シネマ批評/番外編]
2014年最大のヒット作となりそうなディズニーアニメーション『アナと雪の女王』。いまだスクリーンで多くの人に感動をもたらせていますが、先日発売された「アナと雪の女王 MovieNEX」(ブルーレイ、DVD)なんと予約だけで100万枚を突破! という勢いで、いきなりのミリオン達成に業界もビックリです。
そんないまだ冷めやらぬ『アナと雪の女王』ブームのなか、ポーチは、アナ役の吹き替えで絶賛されている神田沙也加さんを直撃インタビュー! アナの幼少時代を演じた稲葉菜月ちゃんと少女時代を演じた諸星すみれちゃんも一緒にお話しを聞いてきました。
【アナ役決定の知らせはドッキリかと思った】
神田沙也加さんは歌手&女優として、数々の映画、ドラマ、舞台で活躍してきましたが、この『アナと雪の女王』のアナ役を抜擢されたときは、信じられない気持ちでいっぱいだったようです。
「アナ役決定の知らせはサプライズだったんですよ。事務所の応接室で普通に打ち合わせしているときに、部屋が突然真っ暗になって、みんなが手を叩いていたので、私は『誰かスタッフのバースディかな?』と一緒に手を叩いていたら、ケーキが出てきて、アナ役決定の知らせを聞いたんです。もう本当にビックリして。アナ役のオーデョションを受けてから決まるまでけっこう時間があったし、正直、決まったよと言われても、もしかしたらドッキリ?……と疑ってしまったほど、信じられない気持ちだったんです」
【声優として学んだ経験を活かす!】
『アナと雪の女王』のヒットの要因のひとつに日本語吹き替え版の素晴らしさもあげられています。字幕と吹き替え版両方見る人が多いのがその証拠。それに大貢献したのが、エルサを演じた松たか子さんと、アナを演じた神田沙也加さんの歌唱力と演技力! 女優経験のある神田さんですが、アニメの吹き替えに関しては今までの女優の役作りとはまったく違うアプローチで大変だったそうです。
「アニメーションの役作りは、まず尺を意識するんです。それも、このセリフで何秒声をあてるというのではなく、スタッフは0コンマ何秒の世界まで刻んでくるんですよ。それに合わせるのが大変でした。もう物理的な世界ですね。タイムコードを見て時間を頭に入れてから、アナとしての役作りに入る感じでしょうか。日本語版キャストとしての自覚を持って臨みつつ、あとはもう瞬発力でやるという感じです。幸い、日本語版の松岡監督の演出は的確で、間違いはなく、とてもよくわかる指示をしてくださったので、監督を信頼してお仕事ができました」
もともと神田さんは声優を目指して声優のスクールに通って経験もあったそうです。
「22歳くらいから24歳くらまでかな……。実技の授業もありましたし、一応経験はあったので、それは役立ちましたね。スクールで学んでいてよかった! と思いました」
【社会現象になってもピンとこない?】
社会現象になるほどの『アナ雪』ブームですが、その渦中にいる感じがしないと言う神田さん。
「よく社会現象になって凄いですねって言われます。でも公開前にプロモーションで全国をまわってアピールしていたときと違って、公開したら自分の手を離れた感じで、渦中にいる感じがしないんですよ。ヒットしたのはディズニーでは珍しくWヒロインであること、アナもエルサも受け身じゃなく行動的なヒロインで大人の女性だったのがよかったのかも。あとは歌の力ですね。ドラマティックミュージカルなので、歌がみなさんの心に残ったのがヒットにつながったと思います」
【初試写で自分を重ねあわせて涙……】
日本語吹き替え版を初めて見たときの感想をアナ3人娘に聞いてみました。幼少時代のアナを演じた稲葉菜月ちゃんは
「私は映画館で見たんですけど、みんなで頑張って作った映画なんだ~と思ったら、感動して、最後に泣いちゃいました」
少女時代のアナを演じた諸星すみれちゃんは
「私はお姉ちゃんと見に行きました。私の声の出番の前はドキドキして、自分の声を聞いた瞬間はうれしい! と思ったけど、ずっとドキドキが止まらなくて。お姉ちゃんと見たせいか、姉妹愛を感じることができたし、帰り道はお姉ちゃんと歌いながら帰りました!」
そして神田さんは
「私の第一声は、国王と女王に『気を付けていってきてね』というセリフなんですが、そのシーンが近づくと、来るぞ来るぞ、ここからいっぱい出てくる……と身構えて見ていましたね。でも『生まれてはじめて』の歌で泣いてしまって。この歌はかわいらしく希望に満ち溢れた歌だけれど、見たことがない、経験したことのない世界へと飛び出すことへの不安も歌っているんです。私もディズニーアニメーションの吹き替えをやるという大役は初めてなので不安もいっぱいで。この歌の世界と自分がリンクして泣いてしまいました」
【もう一度アナを演じたい!】
大成功をおさめた『アナと雪の女王』で歌手としても声優としても認められた神田さん。今後、吹き替えしてみたいキャラクターはありますか? と聞くと
「私、けっこう地声が低いので、声優のスクールのときはクールなキャラクターを演じることが多かったんですよ。だからそういうキャラクターもやってみたいかな。でもディズニーアニメーションでは、アナという素晴らしい役をいただけたので、またアナを演じたい。続編じゃなくてもいいんです。短編でもいいから、アナとして話したいですね」
神田さんは『アナと雪の女王』の続編じゃなくても……なんておっしゃてますが、これだけ世界的にヒットしたアニメですから、続編……可能性あるんじゃないですかね~。もうエルサもアナも松たか子さんと神田沙也加さん以外考えられないので、続編を願いつつ、『アナと雪の女王』をMovieNEXで、またアナやエルサと一緒に熱唱しましょう!
『アナと雪の女王 MovieNEX』4,000円+税/2枚組(ブルーレイ、DVD)
2014年7月16日(水)発売/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン (c) 2014 Disney
※7月9日(水)よりオンデマンド先行配信も開始しています。
イベント画像= (c) 2014 Disney
インタビュー撮影・執筆=斎藤 香(c)Pouch
▼イベントにて 画像=(c) 2014 Disney