米ロサンゼルス在住のストリートアーティストSkidRobotさんは、同地にあるスラム街「スキッド・ロウ」に暮らすホームレスたちが見る夢を、今日も描き続けています。
彼らが眠る場所は主に、路上。道端に、ベンチに、壁やシャッターにもたれて眠る彼らの背後に直接、彼らが見ているであろう夢をペイント。
その内容を覗いてみると、王様が座るような椅子にクマのぬいぐるみ、キャンディなどなど、なんだかとってもラブリー。子供がみるような夢ばかりで、見ているだけでほっこり、心が温かくなってしまうの。
【主人公は犯罪多発地区に暮らすホームレスたち】
ですが彼らが実際に置かれている状況は、過酷そのもの。「スキッド・ロウ」はホームレスや薬物中毒者が多く集まる場所であり、貧困層やマフィアによる殺人・強盗・強姦・薬物売買などが頻繁に起こる、犯罪多発地区なのです。
【 “極端な貧困を解決したい” という思いがきっかけに】
SkidRobotさん曰く、「このアート活動が、極端な貧困を解決するための対話が生まれるきっかけになれば」、とのこと。無意味な戦争を解決するため戦う熱意を、貧困をなくすことへも同じだけ、向けてほしい。小さな1歩が世界に広がる日を願って、SkidRobotさんは日々、制作に励んでいるんですって。
【ヘビーな現実の中で見る温かな夢】
殺伐とした環境にいようとも、夢見る世界はただ1つ。柔らかく温かで、平凡な幸せ。SkidRobotさんが描く夢を見ていると、そんな思いが胸いっぱいに広がります。
すやすや眠るその穏やかな表情と対照的な、確かにそこにあるヘビーな現実。同作をもっとじっくり堪能してみたいというあなたはぜひ、SkidRobotさんのInstagramも合わせて、ご覧になってみてくださいね。
参照元:SkidRobot 、Instagram
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼車いすに乗った青年ベンは背中を銃で撃たれ、以後歩くことができなくなったのだとか