自転車を漕ぐことで、電力を生み出す機械。これはみなさんも、おそらくどこかで目にしたことがあるでしょう。
しかし本日ご紹介するのは、自転車を漕ぐことで、なんと飲料水を作りだしてしまう(!)アイテム、「Fontus」。特定の条件下であれば、およそ1時間の走行で最大500mlの水を生成できるというのだから、驚きです。
【空気を冷却、湿気を飲料水に】
空気中に含まれた湿気を凝縮し冷却、それらを安全な飲料水として保存。コンピュータのCPU冷却などに用いられる電子部品「ぺルティエ素子」がこれを実現、電力はすべて太陽光電池でまかなわれるため、どこをとっても、超エコ。いやはや実に、無駄がないアイテムですねぇ。
【水不足問題が発想の根源】
これからの時代にきっと必要とされるであろう同アイテムを手掛けたのは、オーストリアの工業デザイナー、KRISTOF RETEZÁRさん。彼によれば、世界各地で深刻な問題となっている水不足、これをどうにか解決できる方法はないものか。そういった視点から、同アイテムが生まれたのだそうです。
【2030年には世界人口の47%が水不足に苦しむという見通しも】
国連統計によれば、現在40カ国以上の国々で、20億人以上もの人々が、水不足に苦しんでいます。このままいけば、2030年には世界人口の47%が水不足に苦しむという算段、ですが空気中にふと視点を向ければ、使われていない水分がある。コレを使わない手はないではないか。
【シンプルなビジュアルも好印象♪】
そう思い立ったRETEZÁRさんが目指したのが、究極の自給自足装置ともいえる、「Fontus」でした。大掛かりなものではなく、自転車に水筒をポンと取り付けただけに見えるビジュアル。この点もまた、気軽に生活に取り入れてほしいという彼の、思いのあらわれ。
日本も含め、湿度の高いアジア地域ではことさら重宝されそうな、同アイテム。災害時などにも役立ちそうですし、今後の動向に大いに期待したい逸品ですね!
参照元:Fontus
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼「湿気を飲料水に」、言われてみればなるほど納得!
▼スタイリッシュな見た目も◎