私(筆者)は昭和50年代の生まれですが、子どものころ年賀状づくりに欠かせないものといえば、なんといっても「プリントゴッコ」でした。
自宅で印刷っぽいまねごとができることすら画期的だった当時。手書きする手間を省いてくれる「プリントゴッコ」は、とりわけ年賀状づくりには大活躍でした。今なんてパソコン画面でデザインを選択、宛名入れまでオンラインで頼めちゃうだなんて……これだからゆとり世代は! 一度でも「電球がビガッと光って焦げくさい臭いがただよう」とか「インクがはみ出て年賀状が悲惨なことになる」とかのプリントゴッコあるあるを味わい、人生の大変さを思い知るといいと思います(ウソです)。
そんななつかしの「プリントゴッコ」ですが、最近ちっともその名前を聞かなくなったと思いませんか? いったい今どうなっているんだろう……? ふとそう思い、調べてみることにしました。
【さっそくですが、残念なお知らせです】
最近まったく名前を聞かない。その時点である程度お察しな感じではあるのですが……製造・販売元の理想科学工業株式会社の公式サイトを見ると、現在はプリントゴッコ事業を終了していることがわかりました。チーン……。しかし、プリントゴッコ本体の販売終了が2008(平成20)年、事業自体の終了が2012(平成24)年ということですから、わりと最近までは続いていたんですね!
【いろいろがんばってはいたものの】
1987年には年間販売台数が72万台を達成するなど、1980年代後半にピークを迎えたプリントゴッコ。その後、1991年には重ね刷りに便利な「位置あわせ」機能つきのもの、2003年には小型スキャナ、メモリーカードリーダ、インクジェットプリンタ、液晶画面を内蔵したものなど、バージョンアップした機種も都度発売していたようですが……時代って残酷。一般家庭にパソコンとプリンターが普及することにより、最終的には活躍の場を失い需要が減っていったわけですね。うう……なつかしのものが消えゆくのってなんだか切ない。
【実はamazonで販売中】
しかし、まだ希望があった! amazonで「プリントゴッコ」と商品検索してみたら、本体の販売はないもののランプやハイメッシュマスター、インクなどが出てきたじゃないですかーっ!! 理想科学工業自体はすでに各種消耗品の販売をやめていますが、amazonなどではまだ入手が可能なようです。それにしてもひさしぶりに目にするプリントゴッコ専用グッズたち……なつかしいっ!
というわけで、「押入れの奥にまだプリントゴッコってとってあったなぁ」なんて方。今年はひさびさにプリントゴッコで年賀状を作ってみたら、他の人のより目立っちゃうかもしれません。このアナログ感がかえって、レトロかつ新しいと思うのですが……いかがでしょう?
参照元:理想科学工業株式会社
画像:アマゾン プリントゴッコ関連商品一覧
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch