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恋愛ドキュメンタリー映画『私の恋活ダイアリー』の女性監督の極意「恋が実るコツなんてない。ひたすら挑戦するのみ!」

2015年1月5日

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[公開直前☆最新シネマ批評・インタビュー編]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画のなかからおススメ作品の監督を直撃インタビューします。

今回インタビューしたのは、ドキュメンタリー映画『私の恋活ダイアリー』(2014年12月20日公開)のニリ・タル監督です。なんと60歳で離婚歴あり! 孫8人! というタル監督は「一生、このままひとりだなんて寂しいわ」と恋人探しを開始するのです。その一部始終を映し出したのが『私の恋活ダイアリー』。恋のヒントがいっぱい隠されているこの映画について、来日したタル監督に聞いてきました!

【物語】

60歳になったニリ・タルは、恋人を求めて恋活を開始します。写りのいいセクシーな写真を選び、自己紹介文を書き、ネットの恋活サイトにアップ。メールを待ちます。すると20~80代までの男性たちがメールを寄せてきました。ニリは準備万端整えて、リッチな60歳の男性とデート。その後も25歳の青年、48歳の中年男性など、様々な年代の男たちとデートをします。楽しんだり、ガッカリしたり、傷ついたりしながらも、出会いを求めて突き進んで行くニリ・タルの恋の行方は……。

【恋を怖がらないで!】

ニリ・タル監督は、実に朗らかでオシャベリが大好きで、なおかつ、社交性も抜群の女性です。会うなり「ねえ、映画どうだった?」といきなり監督から距離を縮めてきてくれてビックリ。親しみやすいタル監督。さっそく恋活インタビューを開始。

映画では、恋活サイト、いわゆるお見合いサイトに登録をしてデートを重ねていたタル監督ですが、ネットを通した恋愛は危険が伴うのも事実。嘘をついて近づいてくる男もいます。そのへんのことを監督はどう考えているのでしょうか?

「嘘をついているのはお互い様よ。女だって嘘をつくでしょう。だいたい50歳ですと書いてあっても会ってみると60歳ってことはザラにあるわ。まずこういう恋活では、年齢の嘘をつくのは当たり前みたい(笑)。お金目当てかどうかは、自己紹介文やメールの文面でわかります。学がない人だなとか、真剣さが足りないとかね。私はそこで見極めができる方よ」

なるほど。しかし、安全なサイトや人物を見極めないと……と、警戒心を持つ女性は多いはず。そんな女性に対して監督は「なぜ?どうしてそんなに警戒するの?」とあっけらかん! そうか、真面目な人ほど、理想的で安心できる男性を追い求め、条件を厳しくしていきますが、そうやって神経質になりすぎるとチャンスを逃してしまうのかもしれません。

【出会いがないのは女性側に問題がある?】

恋人がいない人はよく「出会いがなくて」と言いますよね。その出会いを求める恋活ですが、今の女性は出会いがないと言いながらも「男を必要としていない人が多い」とタル監督は言います。

「世界中で同じような傾向にあるわ。私の国イスラエルもそうだし、ニューヨークなどの都会もそうよ。なぜかというと働く女性が増えて、みんなお金を稼ぐようになると、男なんて必要なくなっちゃうのよ。母にはなりたいけど夫はいらないという人は多いかもしれないわね。私も20年前はそう思っていたもの」

タル監督は21歳で結婚をして、元夫と離婚、再婚を繰り返しています。子供もいるし、孫もいる!

「でも今60歳になって、このままずっとひとりは嫌だなと恋活しているの。だって寂しいじゃない? 元夫は家事を大いに手伝ってくれる人だったから理解あったわ。でも、だんだん男女、夫婦というより同士みたいになってしまったの」

ワーキングウーマンには理想的な夫ですが、情熱的に恋をするタル監督には物足りなかったのかもしれません。

【貪欲に恋人を求めよう!】

タル監督に20~30代のときの恋愛を聞いてみますと、ウフフと意味深な笑みを浮かべてヒトコト「ワイルドだったわよ」と。

「いろんな人と恋愛を大いに楽しんだわ。元夫と最初の離婚をしたあと、フリーになったから、そのときは恋愛をたくさんしました。若い頃は、自分から恋人探ししなくてもよいくらい、男性には困らなかったの。モテた? そうかもね(笑)」

かなり自由奔放な恋をしてきたタル監督。そんな風に男を知り尽くしている監督に恋人ができるコツを聞いてみると

「私が教えてほしいくらいよ(笑)というか、コツを使わないのが私の恋のやり方。しっくりくる相手とめぐり逢うまでデートするのよ。『私の恋活ダイアリー』でも一夜を共にした男性がいたけど、セカンドデートに繋がらなかった。また映画に誘った男性は、その日は安息日だからと断ってきたのに、同じ日にほかの女性とデートしていたのよ。つまり何度いろんな男性とデートしてもコツなんてないの。しっくり来る相手を探すのよ。そういう相手じゃないとタンゴは踊れないわ」

そうか……。今度こそ!と気負って恋活すると、うまくいかなかったときのガッカリ感が深いけれど、「縁がなかったんだ。はい次!」と思うことが大事。自分にしっくりくる相手と出会えるまでチャレンジする。そうやって前向きに行動していけば、出会う可能性も高まるということですね。デートドキュメンタリーでもあるこの映画は、恋愛モチベーションをアップさせてくれそうです。

ちなみにタル監督「『私の恋活ダイアリー』を見て、日本の女性はどう思うかしら?ぜひ感想を聞きたいわね」と。SNSを利用して、ぜひ、映画の感想や恋活体験記など綴ってくださいね。

取材・執筆=斎藤香(c)Pouch

『私の恋活ダイアリー』
2014年12月20日より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー
監督・主演:ニリ・タル

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