以前当サイトでご紹介した、幼い少女が行った、小児がんに侵された子供たちへの「髪の毛の寄付」のお話。がんで髪の毛を失った子がウィッグを作ることができるよう、自ら髪の毛を寄付したその深い優しさに、世界中が心揺さぶられました。
本日ご紹介するのは、この少女と同じように自らの髪の毛を寄付した、「メタラー」のみなさまのお話。
【入場料は、髪の毛!】
9つのメタルバンドが集結、8時間にもおよぶライブを繰り広げた、メキシコで開催されたチャリティーライブイベント「HAIRFEST」。こちらの入場料は、髪の毛。「髪の毛を寄付する」というかたちをとれば、ライブにタダで参加することができるという、非常にユニークな試みなのであります。
【メキシコの小児がん患者支援団体が企画】
メキシコの小児がん患者支援団体「CASA DE LA AMISTAD(カーサ・デ・ラ・アミスタッド、友情の家の意)」が企画した同ライブのチケットは、なんと発売から2時間(!)で完売。
【ただ “ロン毛ならなんでもOK” ってわけじゃありません】
ライブ会場の入り口で自慢のロン毛をカット、その長さが25cm以上あれば、髪の毛を寄付することができるという同イベント。ですがこちらのほかにも、「染めていないこと」「ウェーブやカールがかかった髪で、その状態で25cmに達しない場合は、まっすぐに伸ばして規定の長さにすること」など、細かく条件が定められています。
【髪の毛を寄付できない場合は、寄付金を払えば入場可能に】
厳しいようにも思えますが、これもすべては、子供たちのウィッグを作るため。なんでもウィッグを作るために必要な最低限の長さが、25cmなんですって。ちなみに髪の毛を寄付することができなかった場合は、その代わりに日本円でおよそ8300円支払えば、入場することができたみたい。
【結果、ウィッグ107個分の毛髪が集まった!】
自ら髪の毛を寄付したメンバーもいたという、「HAIRFEST」。同イベント1日だけで、通常1年かけて集めるくらいの量だといわれるウィッグ107個分、お金に換算すると日本円でおよそ1895万円(!)もの価値がある、毛髪が集まったのだそうです。メタラーのみなさまってば、実にハートがお熱い! というか、そもそもロン毛ぞろいのメタルファンに目を向けた、支援団体の方々の機転もすごい!
【小児がんへの注目も高まりました】
目新しい上に効率的、加えて、小児がんに苦しむ子供たちもライブの参加者にも利がある。まさにウィンウィンなこちらの試みは、ソーシャルメディア上で900万件以上情報がシェアされ、結果的に、小児がんへの注目が高まることに繋がったのでした。
【日本にも、髪の毛を寄付することができる場があるよ♪】
さて、このニュースを知って、「私も髪の毛を寄付したい!」と思ったみなさま。日本にも、髪の毛を提供できる場がありますよ~~~。
それは、髪の毛を失った子ども達のための医療用ウィッグを制作・提供する活動を行っているNPO法人「JHDAC」。こちらに関しては、冒頭で触れた当サイトの記事でも触れておりますので、気になったという方はぜひ、合わせてチェックしてみてくださいねっ。
参照元:HAIRFEST 、YouTube 、JHDAC
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼メタラーのみなさま、イイ顔してます