形が違うだけで、食べ物の味わいはかなり変わるもの。例えば、お餅であれば、パリパリの磯辺焼きとお団子。それぞれ違った食べ物だと感じられるのは、調味料の違いだけが理由ではないはず。
ツブツブ、トゲトゲ、ゴワゴワ、フワフワ……本日ご紹介するのは、オノマトペに着想を得た「chocolatexture (ショコラテクスチャ)」。食感にこだわったチョコレートは多々あれど、原材料が同じチョコレートをベースに、形だけで味を変えようという試み、新しい!!
【「クールジャパン」な発想方法!?】
このチョコレートをデザインしたのは、日本が誇るデザイナー、佐藤オオキ氏率いる『nendo』。今年の1月、フランスで開かれたデザイン・インテリアの国際見本市「Maison & Objet」のデザイナー・オブ・ザ・イヤーに選出された佐藤氏は、受賞にあわせて、こちらのチョコレートをデザインしたとのこと。
このような国際的な場所でお披露目するのにふさわしいチョコレートだと感じられるのは、オノマトペをヒントにしたものだからでしょうか?
「オノマトペ」という言葉が元来フランス語であるように、擬音語や擬態語は、日本語に限らず、さまざまな言語で使われるもの。しかし、佐藤氏が「音なき音」を表す擬態語が豊富な日本語を話さなかったなら、このチョコレートは生まれなかったかもしれません。
【うれしくも悲しいお知らせ】
そして、日本語でなければ、それぞれのチョコにとーっても長い名前をつけなければならなかったでしょうね。全部で9種類ある「chocolatexture」の名称には、日本語の擬音がそのまま選ばれています。どれも私たちにはお馴染みの言葉ですが、外国の方々はカルチャーショックを受けたかもしれませんね!
全種類すべて試してみたい、食べてみたい!! でも、9個は食べ過ぎかしら……と考え込んでしまったあなた。悩まなくていいのですよ。このチョコレート、日本では、現在のところ、買えないのですって。前述の国際見本市のために限定販売されていたお品なのです。
ああ、ダイエットの邪魔が一つ減ったのは喜ばしいことかもしれないけれど、やはり手に入れたい。日本でも購入できるようになることを切に願います!
参照元:nendo
執筆=大井たま (c)Pouch