「作っているものはファッションではありません。モードでもありません。あえてたとえるなら “かろうじて服” といったところです」
「買わなくていいです。やっていることを遠くから見守っていてください」
これらは新潟県出身のデザイナー、安田裕紀さんによるブランド「CUNE(キューン)」公式サイトに実際に記載されている、ブランドコンセプトです。「かろうじて服」「買わなくてもいい」とか言いきっちゃうあたり、なんて斬新なのでしょう……。そしてリリースされている洋服のラインアップを見れば、その驚きはさらに、深みを増します。
本日みなさまにご覧いただくのは、同ブランドによる2015年春夏コレクション。
【 “カビたパンの服” という衝撃】
1月31日に入荷されるというそれらのビジュアルは、ただただ衝撃的。だってテーマは「古いパン」、しかもその多くには、カビが生えているのです。「カビたパンの服」って、今まで見たことあります!? ちなみに記者は、生まれてこの方皆無だよ!
【たしかに、カビが生えたパンですわ】
「カビたチョココロネ」「カビた食パン」「カビたクロワッサン」……洋服の商品名だとは全く想像がつかない名前が授けられたお洋服たち、そのビジュアルはたしかに、カビたパン以外の何ものでもないっ。にも関わらず、チョココロネとクロワッサンには、贅沢にもカシミヤが使用されております。それゆえにお値段もそれぞれ、65000円&55000円と、なかなか高額(食パンは25000円也)。
【カビが発生していないパンもあるよ】
そのほか「カンパーニュ ベレー棒」(16000円)に「クロワッサン カチューシャ」(12000円)、ジッパーを開けるとあんこが覗く「あんぱんポーチ」(4000円)など、カビが発生していないパンモチーフ商品の姿もちらほら。
【パンにちなんだ道具まで一緒にラインアップするというシュールさ】
あげく「パン生地を伸ばす棒」(大&小/5000円より)「パンをつかむやつ」(4000円)、加えて食パンを保存しておくための「食パン保存ポーチ」(3000円)など、食べるパンにちなんだ商品。さらにはパン柄の「蠅帳(はえちょう、食事の上に被せておくアレです)」(16000円)まで一緒に並ぶシュールさ、なんかもうスゴイ、よくわからんけどスゴすぎます。
【モデルを務めているのはゾンビだよ】
ちなみに今期コレクションのため制作されたイメージビジュアルのモデルとなっているのは、ゾンビ。こちらを見つめて、にっこり微笑むゾンビ。もう、なにからなにまで突っ込みどころ満載なんですけど……。
着用するにはハードルが高すぎるけれど、気になって仕方がないブランド「CUNE」。記者は今後も、この突き抜けきった姿勢に、熱視線を注ぎ続けていきたいと思います、ハイ。
参照元:CUNE 、CUNE NEWS BLOG
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼カンパーニュ ベレー棒
▼クロワッサン カチューシャ
▼あんぱんポーチ
▼パン生地を伸ばす棒
▼パンをつかむやつ
▼食パン保存ポーチ
▼蠅帳
▼イメージビジュアルもまた、超ド級のインパクトです