毎年春、ニューヨーク市マンハッタンのトライベッカで開催される「トライベッカ映画祭」にて、奇才デヴィッド・リンチ氏が、革新賞を受賞。
社会の各分野において革新的なアイデアで変化をもたらした文化現象や人物に授与される賞であるこちらを獲得したリンチ氏は、その感謝の意をこめて、およそ5分間のショートムービー「TDIA 2015」を公開しているのですが……同作に出演してるの、バービー人形の頭部のみなのよね。
【30秒ビデオのはずが……5分間になって帰ってきた!】
授賞式に出ることができなかったリンチ氏に対し、映画祭側は、この場において流すべく、30秒ほどのビデオが作成できないかどうかを打診。すると帰ってきたのは、5分にもおよぶ、この、ちょっぴり不気味なビデオだったのです。
【人形の頭しか出てこない……】
はじまりから終わりまで、画面に映るのは美しいバービー人形のドアップのみ。頭だけしか出てこないので、その美しさが逆に恐怖感を煽り、観る者を不安に陥れます。
【声を担当しているのはデヴィッド・リンチ監督本人】
しかもバービー人形の声を担当しているのは、なんと、リンチ氏ご本人。美女なのに、声はおじさん(失礼!)。この目まいを覚えるかのような激しいコントラスト……まるで夢を、しかもどちらかといえば悪夢よりの夢を見ているかのような気分になっちゃうお……。
冒頭から襲い来る “ざわざわ” はまさしく、デヴィッド・リンチ氏の世界観そのもの。まさしく「革新賞」の名にふさわしい同作を、それではさっそく、お楽しみくださいませ!
参照元: Tribeca Disruptive Innovation Awards
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼終始、不穏なムードです