【新種か…】ナスを買ったらナスに鼻が付いていたーッ！ この鼻の正体を農大卒に聞いてみたぞ

先日、信じられないモノを発見してしまいました。都内のスーパーで何気なくナスを買ったら、なんと、鼻が付いていたのです！　これは、これは……新種のナスの発見かもしれないッ!!

【 おナスにお鼻が付いていた!! 】

それは一見なんの変哲もない高知県産のナス売り場で、記者（私）が偶然手にとった「べいなす」でした。

自宅に帰って冷蔵庫にナスを入れようとしたところ、なんとなく袋の中から視線を感じたのです。「こっちを見てくれ…」「ワタシに気づいてくれ…」とでも言いたげな熱い視線を。しばし見つめ合う、袋に入ったナスと私。おかしい……この違和感はいったいなんなんだ。

突き止めようと袋を開けてみて、私は完全に目を疑いました。それもそのはず。鼻が付いていたのですから……。しかも、童話に出てくるピノキオや昔話で見た天狗のような、それはそれはホンに立派な鼻だったのですから。

【 人に例えると、なかなかのイケメンとみた 】

格好良くツンと立った鼻は見れば見るほどホレボレしちゃう。緑色のヘタの部分なんて、ちょっとやさぐれた男性のロン毛みたいじゃないの。

このおナスが人間に変身したら、なかなかのイケメンになるとみました。そうだ、このナスはきっとモックンになるに違いない。モックン……（ポッ）。

モックンに変身するナスを想像しながら、「私がいま助けてあげるからね」「私のこと好き？　ねえ？」などと話しかけていましたが、いつまで経ってもなんの音沙汰もありません。モックンにはホント、ガッカリです。

【 そうだ！ まっぷたつに切ってみよう】

まっぷたつに切ったら、どうなるだろう。まさか痛がったりして？　まさかまさか……、ゴク……ッ。

ナイフを入れてみると、さすがに痛がりはしなかったものの、あれだけ事前に感情移入していたせいか、こっちがなんだか痛くなってきましたわ。なんとなく「イデデイデデ」って声も聞こえてきそうだし。

【 21世紀だしきっと鼻から呼吸しているはずだ！ 】

断面図をみると、特に呼吸をするのに必要な鼻腔のようなものは見当たらず。いや、よく見てほしい、鼻の中央を通っている黒い点……これが何か特殊な仕組みになっていて、やっぱり呼吸をしているのかもしれない……。21世紀だし。

【 農大卒の人に聞いたら心外な答えばっかり返って来た！ 】

東京農業大学卒の人物に話を聞いてみたところ、まったくもって心外な答えが返って来たのでした。まず、ナスに鼻のような突起が付いたと考えられる原因はふたつあるそうです。

ひとつは、「育つ過程で、傷が付いて変形してコブみたいなのができた可能性」。もうひとつは、「最初はふたつの房だったが、ひとつに取り込まれた可能性」。

断面図を見せてみたところ、「これは元々ふたつの実がひとつになったみたい。もしかすると、傷ついてそこから後天的にもうひとつが実として育とうとしたのかも。写真をみるに」と話す。

まさか……そんなはずはないだろう。これはどうみても新種なのだから。どうみても。

私：新種の可能性は？

東京農業大卒：「ないです」

私はかなり確信を持って聞いたのですが、あっさりと却下されてしまいました。そんなわけないのに。ちなみに……。どうしても腑に落ちないので、最後にもうひとつイチカバチカ聞いてみました……

私：この出っ張りの部分が実は本物の鼻の役割をしていて、ここから呼吸している可能性は？　そして将来モックンになる可能性は？

東京農業大卒：「ない」

……そしてそれっきりパタリと連絡がつかなくなりました。

というわけで、このナスの鼻は「ふたつの実がひとつになった」説が有力のようですが、私は密かに「鼻で呼吸する新種のナス」の可能性も持ち続けたいと思います。

撮影・執筆=める（c）Pouch